「つみたてNISA」は本当に得か

 来年から、「つみたてNISA」と称する、一定条件を満たす少額投資の運用益を非課税にする制度が始まる。

「NISA」(ニーサ)は、既に年間の投資枠を120万円とし、非課税期間5年のものがすでに導入されているが、「つみたてNISA」は(1)年間の投資枠は40万円、(2)毎月積み立て投資する、(3)非課税期間は20年、(4)対象商品は金融庁が長期の積立投資にふさわしいと認定した運用商品(投資信託、ETFなど)、という特徴のある制度だ。

 投資スタイルをかなり限定した“メッセージ性”の高い制度である。金融庁は、長期投資・分散投資・積立投資の3つの投資を、特にこれから資産を形成すべき若い世代に普及させようと考えているものと推測される。

 この「つみたてNISA」に関連して、大手運用会社・野村アセットマネジメントが大規模なアンケート調査を行い、先般(6月30日付)、結果を公表した。(「つみたてNISAに関する意識調査の結果について」

 本稿では、時にこの調査結果を参照しつつ、「つみたてNISA」に関心を持つ人が(できれば、今は関心を持っていない人も含めて)、どのようにお金を運用したらいいのかについて考えてみたい。