蹴球探訪
異端のレジェンド 土屋征夫 41歳9カ月“J1最年長出場”(5月25日)
【大相撲】稀勢、田島から友情グラブ 稽古では高安に11勝7敗2017年7月4日 紙面から
大相撲の横綱稀勢の里(田子ノ浦)が3日、31歳の誕生日を迎え、竜の守護神から特注グラブをプレゼントされた。愛知県長久手市の田子ノ浦部屋で、中日・田島慎二投手(27)と1年ぶりに再会。セ・リーグ2位の21セーブを挙げ、初のタイトルを目指す田島に「タイトルを取ってほしい」とエールを送った。場所前の稽古では不安を見せているが、「一つでも多く優勝したい。強い横綱でいたい」と活躍を誓った。 最高位に登り詰め、昨年の名古屋場所千秋楽以来の再会。稀勢の里が、満面の笑みで田島とガッチリと握手を交わした。 知人を介した交友は2012年から始まった。毎年、名古屋場所に合わせて食事会を開催。初優勝を決めた初場所14日目の大相撲中継終了直後には、田島からのお祝いのメールにわずか1分で返信した。横綱昇進を確実にした同場所の千秋楽後、田子ノ浦部屋に花が届くと「これからもお互い頑張ろう」とすかさずお礼の電話をかけるほどの仲だ。 一緒にちゃんこを囲むと、中学時代はエースで4番だった横綱が目を輝かせた。誕生日プレゼントは、田島が契約するゼット社の最上級ブランド「プロステイタス」のグラブ。プロ用の最大サイズを、さらに10%大きくした“横綱仕様”だ。ウェブ部分に顔のイラストを配したちゃめっ気も光る。 元野球少年のグラブ愛は止まらなかった。「プロ用だと革の張りが全然違う」「こんなに手にピッタリくるグラブは初めて。ずっと手のひらが半分くらいはみ出てたからね」と興奮気味。田島には年4回、新しいグラブが届くという話を聞くと「締め込みを4回、作り直してもらったことがある」。道具へのこだわりという共通点を見つけ、ご機嫌だった。 会話を重ねる中で興味を示したのが、田島が担う抑えの重責。「一番の要だし、抑えて当たり前。打たれると逆に目立っちゃう」と思いやる。優勝争いは当然、負ければ周囲は騒然。横綱の役目と重なる部分は多い。 左上腕部などの負傷からの復活を目指しているからこそ、「タジ魔神」のタフな姿からも刺激を受けていた。「1年中が調整。試合中もずっと準備をしていると思うし、それでもけがをしないのは、学ぶ部分がある」 二所ノ関一門の連合稽古では、小結嘉風を相手に2日連続で負け越し。名古屋場所へ不安をのぞかせていたが、この日は2日ぶりの稽古で新大関高安を相手に11勝7敗と手応えをつかんだ。「いいきっかけになる。一つでも多く優勝したい」という31歳の土俵。次回の土産話は、賜杯の感動がふさわしい。(志村拓) PR情報
|