前回は私の思い出話に付き合っていただき、ありがとうございました。
ついでといってはなんですが、今回も思い出話になります。
ある意味、私の先輩のような人と出会った話です。
それは私が大学3年、就活中のお話しです。
私はスーツという出で立ちながら、自転車に乗っていました。その日は時間に余裕があり、「そうだ、普段通らない道を通って行ってみよう」と思いつき、自転車を進めました。
その時、後ろで自転車に乗っていたご婦人も私と同じ曲がり角で曲がりました。
しかし運悪く、その曲がり角の先は通行止め。あちゃーと思って引き返そうとすると、後ろで同じく自転車に乗っていたご婦人が話しかけてきました。
「あんなところで曲がって…。人の心を考えたことがあるの!?」
はい?なんの話ですか?
「使わない道を通るなんて、後ろの人の気持ちを考えたことがあるの!?」
ようやくわかりました。このご婦人、私を何かと勘違いしていらっしゃる。
折しも道は通行止め。他の人が来る気配はありません。私は身の危険を感じ、とりあえず歩きながらお話しを聞く(聞くつもりはない)ことにしました。
そうすると、相手のご婦人も動いてくれました。歩きながら罵倒されるのは初めてです。
色々と罵倒されましたが、その中で頭に残った言葉があります。
「いつもの仲間でも呼べばいいじゃない!」
と言われたことです。
ここでやっと、このご婦人は何か被害妄想に囚われていると気づきました。
大きい通りまで歩いて出たとき、そのご婦人は自転車に乗ってサーっと行ってしまわれました。
今考えてみると、おそらくあのご婦人は統合失調症か何かで、被害妄想に囚われていたのでしょうね。
いうなれば、私の先輩に当たる方だったというわけです。
あれほどガチの被害妄想に囚われた方は、私の人生のなかでまだ1回しかあったことはありません。
そのご婦人は美人な方で、服装もおしゃれでした。
今思うと、なぜあのような被害妄想を持っているのか不思議なくらい社会生活に馴染んでいるように見えました。
きっとあの方も悩みやストレスを持って、そこから発症してしまったのでしょうね。
私はそこまで被害妄想に囚われることはなかったものの、そのご婦人の気持ちと同じくらい周りが信じられなくなったことはあります。
今回思い出したのも、ああ、そういえばこんなこともあったなぁ、あのご婦人は元気だろうかというある種心配するような気持ちからのものです。
今回もとりとめのない話に終始してしまいました。
ここまでお読みいただいた皆さん、ありがとうございました。