写真は一人でタイをフラリと放浪していた時に撮ったもので、確かチェンマイかチェンラーイの夜市の近くだったような記憶があった。
何の気なしに撮ったものだと思われる。最近こうした過去の旅行の街角で撮ったスナップ写真などを元に、過去に訪れた場所をGoogle Mapなどで辿って散策するのも趣味の一つだということは以前の記事にも書いた通りだ。変わっているところもあり、変わっていないところもあり、それがまた楽しい。
上記の場所もストリートビューで探ってみたが、目印となるものがかなり変わっていて、なかなか見つけにくかった。上の写真でかろうじて目印として捉えられるのは、Pumaの看板やタイ語でタイ・タナーカーン(タナーカーンは銀行の意味)と書いてある左手前の赤い看板くらいしかない。が、最新のストリートビューでは、それらの看板は変わったり無くなったりしていたのだ。
しかし、昨今Googleのストリートビューでは、撮影した時期を選べる場所も増えてきている。さすがにかなり古い時代に遡れる場所は少なくないようだが、街中であれば複数の時期を選択できる場所も増えてきた。ストリートビューの画面左上に『ストリートビュー - ○月 20xx』などのように表示されているところをクリックすれば、時期を選ぶことができる場合がある。
この場所も時期を選んで2012年までさかのぼることができた。、右側のPumaの看板や、左手前の銀行の看板が、表示は若干違うものの同じ場所にあるので、すぐに特定することができた。
今後、どんどんこういったデータが蓄積されていくのだろう。それも意識的に集めた時系列で断片的なデータだけではなく、無意識的に収集された継続的で膨大なデータが。それをどう使ったら、どんな新しい世界が広がるのだろうか。私のような凡人には、その世界がどんなものか想像もつかないのだけれど。
電子的な計算機が進歩し、現代のPCに至るまで、まだ百年経っていない。しかし単純な計算機能の役割を人間の脳から奪うには十分だった。HDDなどの記憶媒体あるいはネットの機能は、人間の脳から記憶という機能も奪っていっているようにも思える。昨今、覚えるよりもググるほうが早い。もちろんまだ五感のうちで電子データ化できるのは一部でしかないが。
そのうち人間の脳から、五感の記憶、というのは必要なくなってくるのかも知れない。すべてデータ化し、また再現までできれば、脳で覚える必要はなくなる。
人間の脳から、判断の能力も必要なくなるのかも知れない。AIなどの進歩はかなりのレベルまで来ている。1年半ほど前にも某世界的IT企業のAI等の最先端ラボを見せて頂いた。恐らく実際の人間に近い人格をそのままAIに持たせることも、近年中には実現できると思われた。ただ、科学的、といえば良いのだろうか、人間の脳髄の機能、そのパルスや電気信号を読み取って完全に再現するのは、もう少し時間が必要ではあると思われるが。
映画『マトリクス』みたいな世界も、もしかしたら将来の可能性の一つなのかも知れないな、と妄想しつつ、とりあえずとりとめもないので、今日はこの程度にて。
【写真】2008年1月
【文章】2017年7月