安倍龍太郎
2017年7月3日15時01分
青酸化合物による連続不審死事件で、殺人罪などに問われた筧(かけひ)千佐子被告(70)の裁判員裁判が京都地裁で始まり、3日で1週間になる。審理は11月まで続き、裁判員裁判で2番目に長い135日間にわたる見通しで、週3、4回のペース。序盤から科学的な証拠の調べが続き、裁判員の負担は軽くはない。
「シアンとナトリウムがある。水の中で水素とくっつく力は……」
6月29日午後、青酸の化学反応をめぐり、弁護人と証人の医師の間で複雑なやりとりが続いた。裁判員の一人は、うつむいたまま顔を上げなかった。
担当裁判員は女性5人、男性1人。裁判所は年齢や職業などを明らかにしていないが、法廷の印象では女性は20代~60代と偏りなくそろい、男性は30代前後。Tシャツなどカジュアルな服装の人もいる。
公判と、有罪・無罪や刑の重さなどを決める評議で裁判員が実際に拘束されるのは、予備日を含めて70日程度。これほど長期間、裁判所に通うのはだれにとっても簡単ではない。
京都地裁は辞退者が多いと予想…
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朝日新聞社会部