JR山手線・埼京線・湘南新宿ライン、東京メトロ副都心線・有楽町線・丸ノ内線、東武東上線、西武池袋線の電車が行き交う巨大ターミナル、池袋。この駅の南側の西武池袋線の線路上を含むエリアに、巨大な鉄骨とクレーンが出現し始めた。
この構造物は、西武鉄道の旧本社ビル跡地に建設中の「西武鉄道池袋ビル(仮称)」だ。建築主は西武鉄道、設計・監理は日建設計、施工は大林組・西武建設 JV。総事業費は約380億円。2019年春の開業を目指し、躯体の鉄骨工事が進んでいる。
この建て替え計画は、もともとこの地にあった池袋旧本社ビルの敷地に加え、西武池袋線の線路上空、線路西側の同社所有地も活用し、地下2階・地上20階、延べ面積約5万m2のオフィスビルを建設するもの。低層部分に商業スペースを置く。
その規模は、総貸室面積が池袋エリアでトップクラスになる。オフィスフロアの基準階貸室面積は約2100m2(約640坪)と広いのも特徴だ。
1・2階に店舗フロアやエントランスホール、ビル内デッキ。3階に機械室、4~18階に事務所、19・20階部分に機械室など、地下1・2階に駐車場を構える。
新ビルには、西武グループの持株会社である西武ホールディングスが本社を移転するほか、傘下のプリンスホテルと西武プロパティーズも移転する。もともとこの場所に本社を置いていた西武鉄道は、埼玉県所沢市にある現在の本社にそのまま残る。
また、豊島区が構想する池袋駅東西連絡通路(東西デッキ)と、同計画2階のビル内デッキが接続し、池袋駅と南池袋エリア・雑司ケ谷鬼子母神堂方面の歩行者ネットワークを強化する。