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トレードマークのサングラス姿で、支援者のねぎらいに応える勝谷誠彦氏=2日午後8時36分、神戸市中央区小野柄通6(撮影・風斗雅博)
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トレードマークのサングラス姿で、支援者のねぎらいに応える勝谷誠彦氏=2日午後8時36分、神戸市中央区小野柄通6(撮影・風斗雅博)

 兵庫県知事選で落選確実になった勝谷誠彦(まさひこ)氏(56)が2日夜、神戸市中央区のレストランで会見した。あらためて現職の井戸敏三氏(71)を批判し、敗因について「分からない」と述べた。主なやりとりは次の通り。

 -今回の敗因は。

 「分からない。『負けに不思議の負けなし』というけども。『勝ってると思いますか、負けてると思いますか』と昨日も聞かれたんだけど、最後まで分からんかったね」

 -選挙戦を振り返って感じることは。

 「兵庫県はいい県だし、兵庫県民はすてきです」

 -組織戦を行った現職についてどう思うか。

 「いいんじゃないですか。そういうくだらない人生を送っていけば」

 -今後、兵庫県のために取り組みたいことは。

 「僕はもう今の候補者の立場を離れたら、兵庫県のためというよりも日本国のための人間ですから、日本国のために働きます」

 -4年後(の知事選)に立候補する可能性は。

 「ありません!」

-応援してくれた方にひと言。

 「ごめんね」

 -選挙戦で訴えてきたことは。

 「兵庫県としての発信力。またこれから4年間あのおっさんが看板になって、どうでもいいことをしていくことが残念。(兵庫県は)もっと魅力があるから。今回一番楽しかったのは、こんなことがないと回らない41の市と町を全て回り、全てに魅力があることを実際に体験して見せてもらった。それからいろんな人たちと話できました。すごくすてきな人たちがいるけど、多分3分の1ぐらいしか(応援に)来てない。握手をしていると『ほんまは行きたかったんやけど』とか『ごめんな、行けずに』とか言う人がすごく多かった。最後の神戸でも。民主主義国家なのに。だからこれは組織票の問題とも関わるけども、ちょっと日本に対する認識を改めました。『まだそこまで古いのかな』と思って。『開明的な兵庫県でもそうなのかな』と。まあそれを学べたのが一番ですけど」

 -今回の結果はどこで聞いたか。

 「午後8時のNHK大河ドラマをつけたら何となく、流れてた。負けたとは書いてなかった。当確じゃなくて劣勢と。どのぐらい(の差)で負けたのか早く知りたい。NHKで党派別の割合を出してたけど、大体考えてたぐらい。維新(の支持層に)はやたら強かった。民進はだめだったみたいですね。結局ねぇ、今の日本の保守って何かっていうと、労働組合のアホたれですよ。何もしてくれないやん。自分の職を守るぞという本来の考えを、自分の地位を守ることを考えるから、こんなことになるんですよ。ええんちゃいます? 日本国のために勝谷誠彦が勉強をさせていただいたので、とてもうれしかったです」

 -選挙戦で一番つらかったことは。

 「あのね、つらかったことはない。肉体的にはきつかったけども、よくずっとさぼらず、選挙カーのお姉さんにも言われたんだけど、『こんな勤勉な候補者は初めて見た』と。楽しかったのは、道路脇で手を振ってくれる人ですよ。どんどん増えていく。だけど僕は知ってるから。『あ、これは違う』と。『これにだまされたらだめだ』と。『そうじゃない、深い深い地下のところにある、もっと暗い暗い水脈が流れてるんだぞ』と。こんなことで手を抜くわけにはいかない。それ以上しようがないんだよ、こっちは。だから僕はなめてませんでしたよ。だから終わった瞬間『負けたな』と」

 -支持者はどんな期待をして1票を投じたと思うか。

 「それは難しいけども、電波芸者としての人気で入れてくれた人は意外と少なくて、とにかく今の硬直したものを変えて…。だって今初めて気付いたけど、まじかよ20年かよ、あのおっさん。ははは、よくそんな選択を県民はしたなと。僕は行政マンとしてはまだまだ未熟だと思いますけど、少なくとも全てをチェックして、何が行われていたかを見て、みんなにオープンにすることはできます。それをしたかったです」

 -どうして投票してもらえたと思うか。

 「分からない。それはその人に聞かないと。こんな人間にどうして入れてくれたのかなぁと。むしろ聞きたいぐらいです」

 -政治活動はもうしないのか。

 「しません」

 -テレビに戻られるということか。

 「雇ってくれないと思います。今回の選挙でもそうだけど、僕は日本の中の究極のインディーズなんです。だからできたんです、今回のことも。じゃあ言っておきます。雇ってください。勝谷はひと皮もふた皮もむけたと思います。実際これだけの日本一大きな選挙を戦った人間、あれだけしゃべった人間はいません」

 -髪型を変えてイメチェンしたのは。

 「わが陣営の最大の間違い」

 -これまでの知事選と比べ、候補者も多かった。有権者に選択肢を示したのでは。今回の選挙の意義をどうとらえるか。

 「生涯賃金の半分をかけて選挙をして、それを教えたということで、私の銅像を建ててほしいぐらい。こちらはボランティアが支えてくれた選挙。向こうが県職員や市職員を使ってるのはむちゃくちゃ」

 -「向こう」とは井戸氏陣営のことか。

 「そう」

 -もしかして、酒を飲んで会見に臨んでいるのか。

 「飲んでません。今は大丈夫です」

 -「投票に行こう」と呼び掛けてきたが、大きく投票率は上がらなかった。

 「これが一番切ない。力がなかったのだと思った。県知事選を知らない人も多かった。日本国の問題として深刻。投票率を上げようと思って道化をやったが悔しい。壁は厚いと思った」

 -今日はどう過ごした?

 「寝ていました。先ほどは(『飲んでません』と)うそをついていました。正午に飲みに行きました。そばを食って、ぐっと日本酒を飲んだ。それで寝てた。選挙戦の17日間、(有料配信メールで届けている)日記を閉じずに書きました。『これは単行本になるぞ』と思います。すごく楽しい選挙戦でした」

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