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 街中で、「氷」の旗を見かける季節になりました。専門店もいいですが、家族や友人と、手作りのかき氷づくりを楽しんでみてはどうでしょう。最近は、家庭用のかき氷器も、ずいぶん進化しているようです。

 「ふわふわ」「とろっ」。大阪市北区のヨドバシカメラマルチメディア梅田のかき氷器売り場では、そんな宣伝文句を掲げる商品が目を引く。「昨夏から、ふわふわなかき氷をつくれるものの人気が続いています」と、調理家電担当の内田真理子さん。

 ふわふわの氷は、薄く削ることでできる。メーカーは刃の素材や氷に当てる角度を研究している。

 とろとろした食感で人気の「台湾風」をつくれる家庭用かき氷器も出てきた。ジュースやシロップなどを混ぜてから凍らせた氷を削る。こうした氷は軟らかいので、これまでの機器では固定しづらかった。

 ドウシシャが、固定部分を改良して今年3月に売り出した「電動ふわふわ とろ雪かき氷器」を借り、試してみた。

 専用の製氷カップに牛乳とチョコレートシロップ、練乳を入れて凍らせ、円盤形の氷をつくる。機器にセットし、ボタンを押す。少しずつつまみを回しながら粗さを調節するのに少し手間取ったが、しばらくすると帯状の氷がでてきた。シャーベットのような食感。確かに、「ふわとろ」という感じだった。

 かき氷の歴史は平安時代にさかのぼる。清少納言の「枕草子」には、削り氷にあまづら(甘味料)を入れて食べる、という記述がある。当時は小刀で削り貴族が楽しんだ。明治時代になって機械でつくる氷が普及して、庶民の味になった。かき氷器の進化は、家庭での手軽な楽しみ方を増やしてくれそうだ。(笠井哲也)

■削ると目がきょろきょろ

 タイガー魔法瓶の「氷削り器<きょろちゃん>」は、1978年に発売したものを再現した。ハンドルを回すとクマの目がきょろきょろと動く。刃の角度を変えるなどして、子どもでも楽に削れるように改良した。冷蔵庫で作った氷も使える。希望小売価格5千円。

■「ふわ」「シャリ」調節可能

 ツインバード工業は今年4月、「フローズンスイーツメーカー」を発売した。専用の製氷カップもあるが、冷蔵庫で作った氷や、マンゴーなど冷凍フルーツも削れる。ふわふわ食感か、シャリシャリ食感にするかを、ダイヤルで調節できる。店頭価格8千円。

■刃物メーカーのノウハウ

 貝印のカイハウス「本格かき氷器」は専門店で出されるふわふわなかき氷を作ることを追求した商品だ。刃物メーカーとしてのノウハウを生かし、むらなく、薄く削れるステンレス刃を採用。設定角度にもこだわった。独自の製氷器は二重構造で、均質で透明な氷を作ることができる。1万5千円。

■台湾風、自宅で気軽に

 ドウシシャの「電動ふわふわ とろ雪かき氷器」は、自宅で手軽に台湾風かき氷を楽しめるように開発された。練乳やジュースなどで作った軟らかい氷もしっかり固定できるように、氷を押さえるスパイクの数を増やした。すべてのパーツを外して、丸洗いもできる。店頭価格5980円。

■売れ筋ランキング

①レコルト カプセルカッター キャトル(セレクトショップ・アクア) =6480円

②ドウシシャ 電動ふわふわ とろ雪かき氷器 DTY-17(Old New) =5279円

③ドウシシャ 大人の氷かき器 DHIS-16(リコメン堂 生活館) =3319円

④ドウシシャ 電動本格ふわふわ氷かき器 DCSP-1751(フェスティバルプラザ) =4380円

⑤手動式アイスクラッシャー IC-708(安吉) =3980円

※楽天調べ。期間は4月1日~6月25日。かっこ内はウェブの販売店名。価格は6月28日時点で、税込み

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各メーカーの売れ筋商品などから選びました。価格は税別

(きりとりトレンド)

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