「もっと早く貯めておけばよかった…」と後悔する前に 実践すべき貯金方法
わたしは、約11年に渡って家計に関するWebサイトを運営し、貯金や節約に関する記事を書き続けてきました。
そのため、家計の悩みや貯金に関する相談をよくいただきます。
わたしに相談をくださる方たちが共通して口にしていることは、「もっと早く、計画的に貯めておけばよかった。」ということなんです。
わたし自身も、以前は赤字家計でした。独身の頃は借金を繰り返すようなタイプで、いつもお金のことで悩んでいました。
だから、もっと早く貯めておけばよかったという気持ち、ものすごくわかります。貯められるようになった今でも、そう思うくらいです。
ですが、いくら悔やんでもお金は返ってきません。
もし、いま「早く貯めておけばよかった」という思いを少しでも抱えている方がいるのなら、それは行動を変えるチャンスです。これからは、その思いを教訓に、お金を貯められるように行動を変えていきましょう。
この記事では、お金を計画的に貯める方法をご紹介していきます。
まずは必要なお金を書き出してみよう
わたしがやってきた貯金方法のなかに「目的別貯金」というものがあります。これは、今年1年以内に控えている支出に備えて、毎月事前に貯めていくという方法です。お金が貯められない人の特徴として、まず金額を目標にしてしまうことが多々あります。これまで貯めてきたことがないのに、突然「100万円貯めるぞ!」と決めても、大半はうまくいかないでしょう。
お金が貯められない人は、まず、この1年間で考えられる大き目の支出を書き出してみてください。
参考例を挙げます。
・ 車検代、自動車税、自動車保険
・ 固定資産税、国民年金、国民健康保険料
・ 生命保険、医療保険
・ NHK受信料
・ 帰省費用
・ 家電やスマホの買い替え
・ 旅行
・ 固定資産税、国民年金、国民健康保険料
・ 生命保険、医療保険
・ NHK受信料
・ 帰省費用
・ 家電やスマホの買い替え
・ 旅行
各家庭によっていろいろあると思いますので、思いつく限りに書き出してみましょう。
書き出し作業が終わったら、必要なお金を12か月で割ります。ここで出た数字を毎月貯めていくようにします。
結構太い金額になったかもしれませんね。わが家は、毎月の目的別貯金だけで、6万5,000円になっています。
どんな細かな支出でも見逃さないようにし、常に先にお金を取り分けるようにしています。毎月の給与だけで無理なときは、賞与も活用しています。
賞与がない場合は、書き出した支出がほんとうに必要なのものか見直してみてくださいね。この目的別貯金を取り入れたことで、わたし自身、お金がない! と慌てることがなくなりました。
精神的な焦りもなくなって、心にゆとりもできてきますよ。
もう少し先の支出を見据えてみよう~教育費編~
我が家の場合の考え方
お子さんがいる家庭であれば、教育費、そのなかでもおもに大学進学費用を貯めたいと考えている方もいますよね。
正直なところ、教育費にいくら掛けていくのかは、その家庭次第です。だからいくら貯めれば安心、という数字などないと、わたしは思っています。
一般的には子ども1人あたり1,000万円、あるいは2,000万円という数字が出てきますが、これがすべてじぶんの家庭にのしかかってくるわけではありません。
この数字には、塾や習い事なども含まれ、決してどんな家庭にもあてはまるような、一般的な数字ではないこともあるからです。
教育費は子どもたちの進路次第で大きく変わってくるので、実際には未知数ですし、もっともっと少なく済む場合もあるでしょう。ここは、数字に踊らされないようにしましょう。
大切なのは、じぶんたちは教育費にいくら準備することができるのか、ということです。いま現状でいいので考えてみましょう。
わが家は、大学進学費用に、1人300万円を準備しようと決めています。名目は大学進学費用ですが、別に大学ではなく、高校卒業後の進路に備えたお金です。
300万円の理由はもちろん、じぶんたちの収入から準備できそうな金額、ということ。大学進学費用には300万円では足りないかもしれません。
私立大学であればまったく足りないでしょう。逆に、高校卒業後に就職をすれば、車の免許費用とスーツ代くらいで済むかもしれませんよね。
たくさん貯めたいという気持ちはあっても、限られた収入のなかで貯められる金額というのも、また決まってきます。全額を教育費の貯金のためにつぎ込むわけにはいきません。
じぶんたちの日々の暮らしもあります。また、大学だけにお金がかかるわけではありません。
幼稚園(保育園)、小学校、中学校、高校と続くのですから、そのたびにお金を準備する必要があります。
わたしは、大学進学を見据えて子どもの教育費を貯めながら、それとは別に、幼稚園の入園金や小学校入学に必要なお金を20~30万円ずつ貯めておきました。
そして、できる範囲でしっかりと教育費も貯め続けています。
教育費の具体的な貯め方
では、具体的な高校以降に必要になる教育費の貯め方です。
大学進学費用の300万円は、10年間で貯めるように計画を立てました。10年間にした理由は、中学校以降は部活などにお金がかかり、貯められない時期に突入するからです。
前もって、お金のかからない小学校のうちに300万円を貯める予定で10年としました。
10年で300万円なら、1年で30万円です。ということは、1か月で貯めるお金は2万5,000円ですよね。
毎月2万5,000円も貯めるのはきついと感じたので、児童手当もしっかり組み込みました。
児童手当が支給されなくなったら、毎月の給与や賞与をフル活用して貯めていくつもりです。ここは、国の政策次第なのでじぶんたちで柔軟に対応しましょう。
最初に決めたことを淡々と継続し、賞与が多かったときや、わたしの収入を上乗せしたりしながら、8年間で400万円以上になりました。
予定通りどころか、ハイペースに貯めることができているので、1人あたり500万円まで貯められそうかな、といまは考えています。
教育費も、結局は目的別貯金にすぎないので、具体的な目標と貯める期間がはっきりと決まっていると、お金は貯めやすくなります。
教育費以外にも、住宅購入の頭金や車購入資金、将来のリフォーム費用なども、長期的なスパンで貯めておきたい支出です。必要に応じて、早め早めに貯めていきましょう。
お金が貯まる人はいつも将来を見据えている
わたしがお金を貯めるようになってきて、いちばん意識するようになったのは、時間です。常に時間を意識し、将来から逆算して考えるクセをつけておくことで、支出の見通しが立てやすくなりました。わたしがメリットを感じているのは、まさにここです。
常に先回りして計画をしているので、たとえ想定外の支出があったとしても、それに合わせて早い段階でカバーすることができます。
計画性を持って、先回りして貯めておく。
わが家の教育費のように、予定よりハイペースで貯めることができたら、計画を練り直して、さらに上を目指していくことができます。
ここで紹介した貯め方は、まったく難しいことではありません。将来必要になるお金をいまのうちからコツコツと貯めておくだけで、日々の暮らしが少しずつラクになります。
ほんの数年先を見据えるだけでも大きく違ってます。お金を貯めるときは、将来から現在にさかのぼって計画を立てるようにしてみてくださいね。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。(執筆者:小松 ゆみ)