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 トランプ米大統領は2日、自身のツイッターで、プロレスの場外乱闘で、顔が米CNNのロゴになっている男性を自身がボコボコに殴っている動画を投稿した。トランプ氏は最近、自分に批判的な米メディアを攻撃しているが、暴力を肯定する内容にメディア側は猛反発している。

 動画は28秒間で、米紙ニューヨーク・タイムズなどによると、大統領になる前にプロレスのイベントに参加した際の映像を加工したもの。リング下にいる男性に対し、スーツ姿のトランプ氏が左腕ラリアットで倒し、何度も殴りつけている。倒された男性の顔には「CNN」のロゴが貼り付けられ、最後にはCNNを「詐欺ニュース」と批判している。

 この映像を誰が作ったのかなど詳細は明かされていない。これに対し、CNNは声明を出し、「米国の大統領が記者への暴力を助長している悲しい日だ」と批判。「我々は仕事を続ける。大統領も自分の仕事を始めるべきだ」と訴えた。

 トランプ氏は先月下旬にも、テレビ番組で自身を批判した女性キャスターについて「IQが低い」「整形手術でひどく出血」などと侮辱する内容をツイッターに書き込んだ。1日にはCNNを「ごみジャーナリズム」と罵倒するなどメディア攻撃を激化させていた。(ワシントン=土佐茂生)