大崎事件 検察が高裁に即時抗告する方針固める

大崎事件 検察が高裁に即時抗告する方針固める
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38年前、鹿児島県大崎町で義理の弟を殺害した罪で服役した90歳の女性の再審、裁判のやり直しを鹿児島地方裁判所が認めたことについて、検察は決定の内容を不服として高等裁判所に即時抗告する方針を固めました。
昭和54年10月、鹿児島県大崎町で、当時42歳だった義理の弟の首を絞めて殺害したとして、殺人などの罪で懲役10年の刑が確定し、服役を終えた原口アヤ子さん(90)は、無実を訴えて、再審、裁判のやり直しを求め、鹿児島地方裁判所は先月28日、再審を認める決定を出しました。

また、共犯として懲役刑が確定し、その後死亡した原口さんの元夫の遺族が求めた再審についても認めました。

検察は、今回の決定の内容を不服として福岡高等裁判所宮崎支部に3日、即時抗告する方針を固めました。

決定では、弁護団が提出した鑑定結果などを新たな証拠と認めたうえで「証拠を総合的に判断すると、殺害行為がなかった疑いを否定できない」と判断しましたが、検察は、死因などについての裁判所の判断は受け入れられないと判断したと見られます。

即時抗告が行われれば、再審を認めるかどうか改めて高等裁判所が判断することになります。