---------------------------

----H----074------------
----i---------------------
----y-----------------------
----o-k-k-o---------------
---------------------------

---------------------------------------------------------------

（みね子）どこさ　行っちゃったんだろうねぇお父ちゃん…。
（すすり泣き）
♪「Ｐｏｎ　ｐｏｎ　ｐｏｎ…」
♪「愛の言葉をリル」
♪「シャイなハートがドキドキ」
♪「あの日観てた“サウンド・オブ・ミュージック”」
♪「瞼閉じれば蘇る」
♪「幼い頃の大事な　宝物だけは」
♪「ずっと　この胸に抱きしめて来たのさ…　Ａｈ　ａｈ」
♪「夜の酒場で　Ｌｏｎｅｌｙ」
♪「あの娘　今頃どうしてる？」
♪「さなぎは今、　蝶になって」
♪「きっと誰かの腕の中」
♪「肩寄せ合い　声合わせて」
♪「希望に燃える　恋の歌」
♪～
すみません。ありがとうございました。
♪～
（富）早苗ちゃんの田舎から。
まずくはないでしょ。
♪～
（早苗）「まずくはない」って何だ。
♪～
（すすり泣き）
♪～
（島谷）何を怒ってるんですか？
別に怒ってなんかない。
明らかに怒ってるじゃないですか。ねえ？
（啓輔）えっ？
うわっ！　怖い顔ですちゃ。
（祐二）そうやな。これで怒っとらんがやったら怒ったらどうなるんやっちゅう話やちゃね。
あ～ん？
大家さんが「まずくはない」って言ったことですか？
そんなことで怒ってるわけじゃない。
あの　これ　そろそろ…。やめた。
（２人）え～！（早苗）うるさいな。
♪～
どうかしましたか？
（祐二）いや　あの　焼きうどんが…。（啓輔）中止んなってしもて。
えっ？
♪～
怒ってます？　何か？だよね。
はい。
あんたのせいだよ。私！？　何かしましたか？
してないわよ　何も。は？
（早苗）何なの？　一体さ。
何？　父親が行方不明なわけ？
（早苗）ねえ。
電話　聞こえてたんですね…。
そうですけど　何でそれで　早苗さんが怒るんですか？
何で黙ってるわけ？
人には　結構いろいろ　言わせておいてさこの２人なんて　才能も将来性も全くない話までさせられてさ。えっ？
いやいや言うとらんちゃ　そんなこと。
この人は　お高くとまってそういうこと絶対　言わない人だからまた別だけど。
はい？　何で　ついでみたいにそういうこと言われなきゃならないんですか？（早苗）うるさいな。
じゃ　あなたは　何か告白とかしたんですか　悩みとか。
この人たちにとっての才能がない　将来がないみたいに匹敵するようなこと何か　言ったんですか？え…。
やから言うとらんちゃ　そんなこと！
それは　いいんだよ。
心は開いてるわよ　かなりね。はい？
私みたいにね　謎めいた雰囲気醸し出してる人はこれでいいのよ。
でもね　この子みたいに　一見「何の秘密もありませ～ん。バカ正直です。何でも話しちゃいます～」みたいな顔してさ。
は？そんな顔してるくせに秘密を持ってるっていうのは罪が重いのよ。
何だ　それ　意味が分がんない。腹立づ！
何で　そんなこど言われなぎゃいけないんですか？
（島谷）結局　あれですか？
せっかく友達になれたと思ったのに何で　教えてくれないんだっていうそういうことですか？
島谷さんの言ったとおりなんですか？
そうよ。
（祐二）えっ？えっ？
何で言わないのよ？理由を説明してみなさいよ。
♪～
言いたぐなかったからですよ。
何でよ？
すずふり亭の人たぢはもともと　お父ちゃんのこどがきっかけで知り合った人たちだがらしかたないけどこごの人たぢに　そんなふうに思われたぐなかったからですよ。
そんなふうにって？
かわいそうな女の子だって思われたぐなかったんですよ！
それがいげませんか！
普通の　そんな事情っつうか問題っつうかそんなのない　普通の女の子でここでは　いたかったんですよ！
それだけですよ！
（早苗）へえ。文句ありますか？
だったら　最初からそう言えばいいじゃない。
どうやって言えっつうんですか？
みね子ちゃんの勝ちかな。
ですよね。はぁ？
あの…。何ですか？
あっ　いえ…。あっ　いや　あの　話ん続きはこれを食べながらっちゅうのはどうけ？
何ですか？　それ。　食べます。
食べるんだ？食べますよ。
お父ちゃんが東京　出稼ぎに行っててでも　２年ぐらい前に突然　全く　連絡が取れなくなってしまったんです。
で　お母ちゃんが東京に出向いてお父ちゃんのこと必死で捜したけど全然　手がかりもなくてだから　私　決めたんです。
東京に捜しに行って東京で働いで　お金　送って妹や弟たちのために一生懸命　頑張ろうって。
というわけです。
へえ。おいしいですね　これ。
だろ？はい。
（早苗）一つ　聞いていい？どうぞ。
状況は分かったけどさもしお父さんが見つからなかったらこのまま　ずっとあんたは　ずっと　このままそうやって生きてくの？働いて　ほとんど　家に送金してずっと生きてくの？
そんなの　分がんないです。
でも　別に嫌なわけじゃないですから。
そう…。
そんな目で見ないで下さい。
私　かわいそうなんかじゃないですから　全然。
自分でしたくて　してんですから。
ごめん。いや　別に謝んなくても…。
うん。
まぁ　この広い東京で捜してる人に会える可能性は低いと思うけど。
でも　この２人が売れるよりかは可能性というか確率は高いんじゃないか？
そうやちゃ…　な？はい　そのとおりですちゃ。
えっ？ん？
フフフ…　ですよね。
そう思う。「そう思う」って　ちょっと！
（啓輔）お代わりもろてもええですか？（早苗）ご自由に。
♪～
（鈴子）何か　楽しいことがあるといいねえ　みね子にも。
何か　起きないかねえ　楽しいこと。
世の中　高度成長とかいって浮かれてるんだからさ。
みね子にもさ。
（省吾）あるといいね。
（宗男）そうかぁ。（美代子）うん。
でも　どうしちまったんだろうな兄貴　そのあどよ。
うん…。
さっぱり分がんねぇな。
何だがなぁ…。
ごめんね　宗男さん何かあるたんびに来てもらって。
何　言ってんだって　義姉さん。もう　やめよう　それ。
うぢのやつも　ちゃんと分がってくれでっから　大丈夫だ。
あいつ　体も　でっげえけどよ器も　でげえとごあんのよ。
ありがとう。
（茂）いい女房だっぺ　滋子は。
まぁね…。
おっかねえけど。また　そんなこど　言って。
おめえにはそれぐらいがいいんだ。
そうなの？（茂）んだ。
そうが…。
父ちゃんが言うならいいのが。
（笑い声）
持ってきたんだ　持ってきたんだ。
ん？いっぱい取れました。
本当に　ありがとね。いっぱいある　これ。
立派だね。
わらび…。あぁ　わらび。
本当に　ありがとう。
まただよ。えっ？
今日の新聞で包むなっつってんのにね　あいつ。
新聞は夜　ゆっくり読むんだがらよ。
農業従事者は　朝　ゆっくり…。
ん？
ん？ん？
わ…　わ…。
わ～　わ～！（茂）何だ？
わ～！（美代子）どうした？
わ～　わ～！　わ～　わ～！　わ～！わっ！
まるで　アヒルみたいですね。何が書いてあったんでしょう？
（ドアベル）（鈴子）いらっしゃいませ。
あの　すみません谷田部みね子さんは　こちらに？
みね子。
私ですか？あっ　すみません。
アパートの管理人さんがこっちにいるからって。
あっ　電報です。
私に？はい。
♪～
ご苦労さまです。
♪～
宗男さん…。
何？　どうしたの？
ん？
（宗男）「ビートルズ　ガ　ヤッテクル」。