よみコミ!

漫画の感想ブログ。読んだ漫画の数は5000冊以上。メジャーなものから隠れた良作まで幅広く読んでいます。誰かの新しい漫画の出会いの場になれば幸いです。

2017年上半期ベスト漫画10選

ツイッター上で#2017上半期ベスト漫画のタグを付け、漫画好きの人々でひそかに実施されているこの企画。
俺マンやこのマンガがすごいなどの正式な企画とは違って個々に何かしらのルールを作ってつぶやいていて面白いです。6月がすぎましたが便乗して自分も参加してみます。

 

ルールは今年の上半期に新刊が発売されたコミックスから選出としました。
今年発売された1巻で縛ってる人もたくさんいましたが、作品が本領を発揮してくるのは2巻以降だと個人的に思っているので1巻は少なめです。面白かった作品、期待してる作品から10作品を選出しました。()内は今年何巻が発売されたのかを記載しています。ではさっそく紹介していきます。

 

BLUE GIANT(10巻、SUPREME1~2巻/石塚真一

2巻が6月末に発売されたのがこの記事が遅れた理由の一つです。これまでの実績を考えれば杞憂でしかありませんでした。自信を持ってオススメする一作です。
10巻でこれまで積み上げてきたものを分解して再構築していく作者のストイックさに脱帽したし、漫画とかそういう次元を超えてくる音楽への情熱に心打たれます。

 

神様のバレー(12~13巻/原作:渡辺ツルヤ 画:西崎泰正

 

こちらも自信をもってオススメする一作。スポーツ漫画が好きな人のみならず、ミステリーが好きな人にもぜひ読んで欲しい。序盤は「まあまあやるじゃん面白いよ」ぐらいでしたが、巻数を重ねるごとに戦略の面白さ、勝つことで得る爽快感、伏線の数々に魅了され、特に12巻がこれまでで最高に気持ち良かった。多少口の悪さは気にかかるかも知れないがそれはご愛敬ということで。
順調に評判を上げ、重版を重ねてはいるが、その面白さのわりにまだまだ知名度が低いように感じるので今年はこれを推していく。

 

幼女戦記(3~6巻/漫画:東條チカ 原作:カルロ・ゼン

 これまで数々のコミカライズ作品を読んできたが、その中でも間違いなくトップクラスの面白さ。なんと言っても凄いと感じた点は全盛期の倖田來未かな?と思わせるぐらいの刊行ペース。そしてそのペースに潰されないクオリティの高さ。
アニメの評判も相まって今年のコミックス売上ランキングの中でも上位に位置しているが「幼女」という単語がネックになって読まず嫌いの人がまだまだいるように感じる。そういった人も3巻ぐらいまで読み進めれば、その世界観とエンタメ性の高さに驚くのではないだろうか。順調に評判を高めていけばそういった層にも届いていく作品のように思う。特に入れ込んでるから長文になったわけでもなく、純粋にこの漫画が凄いと思ったから勧めています。

 

僕らはみんな河合荘(9巻/宮原るり

 コミカルな読み口と面倒くさくも愛される河合荘の住人が評判を呼び人気を集めていたがここにきて大爆発。7巻のレビュー数は超えると予想していたが、7月2日現在、予想のさらに上をいく135件のAmazonレビュー(うち133件が☆5)という高評価の嵐。こういうのが長編の醍醐味の一つだなと常々思う。未読の人はぜひその破壊力を味わっていただきたい。

 

わたしのふしだら(2巻/大見武士

 不誠実に雁字搦めにされた彼女の行く末はあまりにも惨くて愉快なバッドエンド。短い巻数で完結する作品の中ではこれまでで一番カタルシスが最高だった。エロ漫画と誤解されそうですが一般向けの青年誌で連載されていました。着目したいのはそのストーリーと描写力。欲望と感情が剝き出しの描写が秀逸。

 

初情事まであと1時間(1巻/ノッツ)

 わたしのふしだらと違い、こちらは非常にコミカル。タイトル通り1組の男女が初めて性行為する1時間前から直前までを描いた作品。笑いあり泣きあり妖しい話ありと色んな話があって面白いです。
エロ漫画も多少は読みますが、重視するのは作画ではなくシチュエーションやその過程だ!と常々語ってきました。そういった主張を体現した作品が生まれて私は非常に嬉しい。そして重版の報せを聞いてそういった思いに賛同した人が少なからずいることが私は非常に嬉しく思う。

 

間くんは選べない(1巻/板倉梓

まずその高いラブコメ力が素晴らしい。そしてラブコメなのにサスペンス作品を見るような緊張感も味わえる。それをこの作画で描かれるという絶妙さ、ラブコメのドキドキと幸せがいつ崩れるのか二重のドキドキが楽しめて新感覚の面白さがありました。2巻からが物語の本番がスタートするのでぜひ7月に発売される2巻も読んでみて欲しい。

 

また、片想う。(1巻/タチバナロク)

恋愛物が嫌いじゃないよって人はあまり事前情報を得ずに読んでみることを勧めます。
ネタバレや他のレビューを見てしまったという人も、雑誌で続きを読む限りインパクト勝負の話ではないですし、その後の展開こそ重要だと思うので2巻以降も引き続き読んでいただければ幸い。

 

百年のワルキューレ(1巻/三月薫)

設定厨なところがあるのでストーリーが進むごとに明らかになる事実なんかに心が躍ります。どう転がるかは1巻の時点ではまだわからないですが、そういった期待感に溢れる1巻でした。
個人的にストーリー系でマガジンエッジ作品にヒット作が生まれて欲しかったり、少年誌や青年誌で女性作家はバランス感覚の良さが好みだったりと若干私情は混じってる。がしかしそういう気持ちは大事にしたいし、世界観に魅力を感じたのは間違いないので堂々と推していきたい。少年誌だがどちらかというと女性読者が多いように感じる。

 

1日外出録ハンチョウ(1巻/原作:萩原天晴 漫画:上原求、新井和也 協力:福本伸行

 カイジのスピンオフという立ち位置ではあるが、ギャグ漫画としてもグルメ漫画としても素晴らしい出来栄えで、トネガワを超えることはないだろうという多くの読者の予想を軽々と超えていった。カイジをリスペクトしながら分解し再構築する原作の萩原天晴先生も素晴らしいが、シュールさを際立たせる本家そっくりの作画もまた素晴らしい。
時事ネタを取り入れながら大人の楽しみ方を教えてくれ、カイジを読んだことがなくても十分に楽しめる作品となっている。

 

【終わりに】

巻数がまだ少ない作品も集めやすくていいですが、気になっていたものの読み逃していた長編なんかもたまには読んでみてはどうでしょう。一気に読むと内容も頭に入ってきやすく物語に没入しやすいですよ。

今回はどちらかというとライト寄りの作品が多かったですが、今年発売された新刊以外で読んで面白かったものを番外編として更新予定です。そちらではカチッとした面白さがあるもの(当社比)を多く選びました。また明日以降更新するので良ければ見に来てください。それではまた。