KADOKAWA、アニメエキスポから海外へ LAでアニメ化4作品一挙発表

KADOKAWA

 国内エンタテイメントの大手企業KADOKAWAが、米国市場開拓への攻勢を強めている。2017年7月1日からカリフォルニア州ロサンゼルスのコンベンションセンターで開幕したAnime Expo 2017が、その大きな舞台となった。
 イベント初日となった1日、会場メインホールに設けられたKADOKAWAブースにて、一挙4作品ものアニメ化を発表した。いずれの作品もPVが用意されるなど、その気合も十分だ。
 アニメ会社にとってアニメ化決定の新情報は、とりわけ重要なイベントだ。その場に敢えて国外を選んだことから、KADOKAWAの海外にかける強い意欲を感じさせる。

 4つ並んだ作品も、ヴァラエティに富んで多彩だ。『盾の勇者の成り上がり』は、図書館で出会った本から異世界に召喚されてしまった主人公の成り上がりを描いたヒロイック・ファンタジー。アニメーション制作をキネマシトラスが担当する。
 『プロジェクトD』は、監督に『STEINS;GATE』の佐藤卓哉、キャラクター原案には安倍吉俊を起用する。オリジナルの近未来タイムリープアニメーションとのこと。
 『ちおちゃんの通学路』は女子高生・三谷裳ちおが主人公のコメディ。アニメーション制作はディオメディアとなる。
 ここまではいずれも公開時期には明らかにされていないが、最後の『アンゴルモア』のみ2018年の放送予定を告知している。中世に起きた歴史的事件の蒙古襲来「元寇」を描く。本格的な歴史アニメとなりそうだ。アニメーション制作はNAZ、栗山貴行の監督、シリーズ構成にヤスカワショウゴ、キャラクターデザインに小峰正頼も発表されている。

 KADOKAWAは、出版、マンガ、アニメ、ゲームの総合エンタテイメントの国内大手企業。2016年に米国の日本マンガ・小説の翻訳出版大手YenPressをグループ会社化、海外向けのアニメ配信大手のクランチロールとパートナーシップを結ぶなど、北米市場進出に強い意欲を見せてきた。
 KADOKAWAとしてのAnime Expo出展は今回が初、大型企業ブースでファンにアピールする。サプライズな発表も含めて、米国ファンとのコミュニケーションを盛り上げる。
 期間中のブースでは、『ようこそ実力至上主義の教室へ』、『ノーゲーム・ノーライフ ゼロ』、『フルメタル・パニック! 』、『文豪ストレイドッグス』などの作品紹介に加えて、数々のステージやサイン会を繰り広げる。日本から多彩なゲストも現地を訪れている。
 ゲストにはアニメ監督の岸誠二、橋本裕之、いしづかあつこ、脚本家の花田十輝、作家・賀東招二、イラストレーター・四季童子、ボンズ代表取締役プロデューサーの南雅彦といった名前が並ぶ。その顔ぶれの豪華さからも、AnimeExpo 2017での力の入れかたの大きさが分かるだろう。

『盾の勇者の成り上がり』
https://www.youtube.com/watch?v=mjezREyZI2U
監督: 阿保孝雄
シリーズ構成: 小柳啓伍
キャラクターデザイン: 諏訪真弘
アニメーション制作: キネマシトラス
(C)アネコユサギ/KADOKAWA/盾の勇者の製作委員会

『プロジェクトD』
https://www.youtube.com/watch?v=IFIYgBgYrA0
監督: 佐藤卓哉
キャラクター原案: 安倍吉俊
(C)Project D Partners

『ちおちゃんの通学路』
https://www.youtube.com/watch?v=piWbD3V2Lj8
キャラクターデザイン: 松本麻友子
アニメーション制作: ディオメディア
(C)川崎直孝/KADOKAWA/ちおちゃんの製作委員会

『アンゴルモア』
https://www.youtube.com/watch?v=Vxt31Ns1c70
監督: 栗山貴行
シリーズ構成: ヤスカワショウゴ
キャラクターデザイン: 小峰正頼
アニメーション制作: NAZ
(C)たかぎ七彦/KADOKAWA/アンゴルモア製作委員会

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