サンワサプライのUSB 3.1解説ページがちょっと見過ごせないレベルで間違いだらけなので、片っ端から指摘してみました。
問題のページ
今回、問題としているのは以下のページです。(魚拓はこちら)
いつからこの状態なのかは分かりませんが、Wayback Machineには2016年6月13日のアーカイブが残っていることから、少なくとも1年間はこの状態だったと考えて良さそうです。
しかも運が悪いことに、このページは “USB 3.1” でググると1番上に表示されます。
人によって多少上下するとはいえ、ほとんどの方の場合でかなり上位に表示されるのではないでしょうか。
検索上位に表示されるページ、ましてや企業の公式ページでこれだけ間違いだらけなものを放置しておくのは色々とよろしくないので、片っ端から間違いを指摘してみようと思います。
表記揺れ
まず全体として非常に気になったのが、『 “USB 3.1” と “USB3.1” 』や、『 “Gen2” と “Gen 2” と “GEN2” 』といった表記揺れです。
固有名詞ですので、企業の公式ページらしく正しい名称でキッチリと統一して表記してほしいところです。
“USB3.1って何?”
“新規格「SUPER SPEED PLUS」モード”
基本的に問題ありませんが、末尾の “USB3.1の速度は互換性がありますが、USB3.1 Type-Cコネクタには互換性はありません” という注釈が少し引っかかります。「Type-Cは新しい形状だから今までのUSB製品と形状的な互換性がない」ということを言いたいのか、はたまた全く別のことを言いたいのか、イマイチ私には分かりませんでした。
あと、USB 3.1の仕様書では “SUPER SPEED PLUS” ではなく “SuperSpeedPlus” となっているので、正確を期すなら “SuperSpeedPlus” と表記する方が良いと思います。(全部大文字になっているロゴも悪いとは思いますが)
“裏表の区別なく挿せる、新しいコネクタを採用”
“USB 3.1とUSB Type-Cを混同する” という、ありがちな間違いです。
“上下左右対称なデザイン” や “約10,000回もの抜き挿しに耐える” といった特徴はUSB 3.1ではなくType-Cの特徴です。USB 3.1であってもStandard-A/Standard-B/Micro-A/Micro-Bでは上記のような特徴を持っていませんので、この説明は誤りです。
“USB3.0より進化した3つのポイント”
“データ転送速度の向上(USB 3.1 GEN2以降)”
誤りというほどではないですが、これだと読んだ人が「USB 3.1ならどの製品でも速いんやな!」と勘違いしかねないので、タイトルだけでなく本文でもキッチリGen1/Gen2を表記し、区別して説明したほうが良いように思います。
“電気供給能力の向上”
完全な誤りです。USB 3.1だからといって必ずしも100Wの給電に対応しているわけではありません。
USBにおける100Wまでの給電はUSB Power Deliveryという規格で定められており、通信に関する仕様を主とするUSB 3.1とは独立した規格となっています。そのため、USB 3.1でもUSB PDに対応していない製品もありますし、逆にUSB 2.0であってもUSB PDに対応している製品も存在しています。
“USBだけで全ての機器を接続”
うーん、これは何のことを指しているんでしょうか。Alternate Mode?
仮にAlt Modeのことを指しているとしたら、この説明は不十分です。Alt ModeはUSB 3.1であってもType-C以外では対応できない規格ですし、かと言ってUSB 3.1なType-Cであっても必ず対応しているわけではありません。
そもそも図に登場しているマウスやキーボード等はUSB 2.0なハブでも接続できるので、何を説明したいのかイマイチ分かりません。
“従来のUSB機器も使える”
“USB3.1ディスプレイ” という表現が若干引っかかりますが、それを除けば概ね良い説明だと思います。
“USB 3.1 Gen1/Gen2とは”
“USB 3.1 Gen1が最初に出た規格で、Gen2はGen1の後に出た規格” という風に読み取れる説明ですが、これは誤りです。USB 3.1 Gen1とUSB 3.1 Gen2は同時に策定・公開された規格です。
また、Gen1/Gen2どちらも “電源供給能力の向上” という説明がされていますが、これも誤りです。USB 3.1における基本的な給電能力は最大5V/0.9Aで、USB 3.0から変更はありません。
所感
「企業のページだから信用できる」「検索上位に表示されているページだから信用できる」といった理論がアテにならない良い例だと思います。
企業のページだろうが検索上位のページだろうが、キチンと別のソースも参照して内容の真贋を確かめるクセを付けたいものですね。
余談
2016年2月にKU-CA05というサンワサプライのUSB A to Cケーブルを購入したのですが、規格で定められている56kΩ抵抗ではなく、10kΩ抵抗が使用されている規格外の製品でした。
そして、そのことをサンワサプライのサポートに伝えたのですが、回答が来るまでかなり時間が掛かった挙句、その内容は「現時点で商品の改善を行う予定はない」というものでした。
製品は規格外だわ、そのことを伝えても改修しないわ、WEBサイトの内容は間違いだらけだわ、こんな企業の製品を信用できますか?
少なくとも私は金輪際サンワサプライのUSB Type-C製品を買うことはないでしょう。








