藤井四段との対局 佐々木五段が通った将棋教室で見守る

藤井四段との対局 佐々木五段が通った将棋教室で見守る
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将棋の竜王戦の挑戦者を決める決勝トーナメントで、千葉県柏市の将棋教室に通っていた佐々木勇気五段(22)が、公式戦30連勝を目指す藤井聡太四段と対局し、将棋教室では集まった人たちが固唾をのんで見守っています。
佐々木勇気五段は、入学の直前から小学4年生まで柏市にある将棋教室、「柏将棋センター」に通い、小学生将棋名人戦で優勝したあとプロ棋士を目指す「新進棋士奨励会」に入会して16歳1か月でプロとなる四段に昇段しました。

2日は、東京の将棋会館で竜王戦の挑戦者を決める決勝トーナメントに臨み、デビューから公式戦負けなしの30連勝を目指す中学3年生、藤井聡太四段と対局しています。

柏将棋センターでは、佐々木五段の師匠の石田和雄九段(70)が佳境を迎えつつある対局について解説し、集まった人たちが固唾をのんで見守っていました。

将棋を始めてまもない頃の佐々木五段と対局したことがある柏市の30代の男性は、「佐々木五段には当時から天才的とも言えるひらめきが感じられた。この先の展開が楽しみだ」と話していました。

石田九段は「これまでのところ、形勢は有利だと感じている。終盤にかけて迷う局面もあると思うが、慎重に指してほしい」と期待を寄せていました。

佐々木五段 16歳1か月でプロに

佐々木勇気五段は埼玉県三郷市出身の22歳。入学の直前から小学4年生まで千葉県柏市にある将棋教室「柏将棋センター」に通い、センターの運営に当たる石田和雄九段から指導を受けました。

そしてめきめきと実力をつけ、4年生のときには全国から強豪が集まる小学生将棋名人戦で優勝を果たしました。この年の秋には「新進棋士奨励会」に入会して16歳1か月でプロとなる四段に昇段し、4年前には若手棋士の登竜門とも言われる「加古川青流戦」で優勝を果たしました。

藤井四段とは、去年5月、愛知県岡崎市で行われた非公式の公開対局で顔を合わせ、勝利を挙げています。今回の対局に向けて佐々木五段は「周りの雰囲気にのまれずに連勝を止める気で臨みます。藤井四段の勝ちへと導く読みとスピードにすごみは感じますが、それにひるむことなく自分の将棋を指していきたい」というコメントを発表しています。