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 日中全面戦争のきっかけとなった盧溝橋事件(1937年)から80年の節目を7日に迎える中、抗日戦争の期間についての解釈を変える動きが中国で進んでいる。戦争の始まりを31年の柳条湖事件まで6年さかのぼり、抗日戦争は14年間続いたという解釈だ。背景には5年に一度の党大会を控え、中国共産党の権威を高めようとする習近平(シーチンピン)指導部の意図があるとみられる。

 「14年間にわたる抗日戦争の前期に、中国は日本に抵抗する重要な任務を担い日本軍を足止めした」

 黒竜江省や四川省の高校では春節後の新学期から使う教科書で、従来「8年」とされていた抗日戦争の期間が「14年」に改まった。

 そのわけは年初に教育省が出した通知にある。抗日戦争の起点を37年の盧溝橋事件としていた記述を31年の柳条湖事件とするよう指示し、各地の出版社が対応に追われている。

 2月には共産党機関紙の人民日…

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