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【茨城】「まいわい市場」、「大洗アウトレット」を提訴 売上預託金など1400万円返還求め
大洗町の商業施設「大洗リゾートアウトレット」に、県産品を販売する「大洗まいわい市場」を出店していた「Oaraiクリエイティブマネジメント」が、売上預託金や敷金など計約千四百万円の返還を求め、施設を運営する「八ケ岳モールマネージメント」(東京都千代田区)を相手取り、水戸地裁に提訴したことが分かった。 (越田普之) リゾートアウトレットは町が町内の県有地に誘致し、二〇〇六年に開業した。クリエイティブマネジメントは、〇九年にまいわい市場をオープン、一六年には町を舞台にした人気アニメ「ガールズ&パンツァー(ガルパン)」のグッズを販売する「ガルパンギャラリー」を施設に開設した。 今年三月、クリエイティブマネジメント側が、施設の警備体制の不備を批判して両店舗の営業を中止。一時、再開したが月末に退去し、隣接する県有地の仮設店舗に移転した。 訴状によると、まいわい市場とガルパンギャラリーは毎日の営業終了後、売上金の全額をリゾートアウトレット側に預け、月に二回、賃料と諸経費を差し引いた残額を受け取る契約だった。しかし、今年二月分の千二百万円が支払われておらず、退去後、敷金二百万円も返還されていないと主張している。 クリエイティブマネジメント側は「売上預託金のほかに、社長が大洗大使を務めるリゾートアウトレット側に、町も協力しているアニメとの取り組みを中傷されたこともあり、作品を愛し活動する立場として退去した。ほかのテナントへの影響や、町の出先機関が入居していることを考慮して表立った行動は控えてきたが、弁護士に勧められ提訴に踏み切った。この件については、そっとしておいてほしい」とコメントした。 八ケ岳モールマネージメントの担当者は「訴訟については弁護士に任せているが、本社の主張とは大きく異なるため、反訴の手続きを進めている」と話している。 ◆施設に売却の動き 町議会で小谷町長明かす大洗町の小谷隆亮町長は六月定例町議会の一般質問で「会社が(大洗リゾートアウトレットの所有権を)どこかに移したいと聞いている。町にとって一番いい歩みができるような相手と折衝してとお願いしている」と答弁、施設売却の動きがあることを明らかにした。 小谷町長の答弁について、八ケ岳モールマネージメントは「町の意向を受け売却先を探している状況」と説明。具体的な譲渡先などについては「決まったことはなく、答えられない」と話した。 大洗リゾートアウトレットを巡っては、まいわい市場を含め、テナントの退去が相次いでいる。現在、施設の大半が空きフロアになっており、営業中のテナントからは施設の閉鎖を心配する声が上がっている。 (越田普之) PR情報
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