北陸発巣立ちのトキ あどけなく いしかわ動物園 公開中ひな
国の特別天然記念物トキを飼育しているいしかわ動物園(石川県能美市)は三十日、公開中のひなが初めて巣立ったと発表した。 園によると、今季に巣立ちした幼鳥が観察できるのは、新潟県佐渡市の施設にもなく、国内で同園だけ。飼育担当者は「しばらくは餌取りに悪戦苦闘するはず。あどけない様子が観察できる」と話している。 ひなは同日午後三時ごろ、止まり木の巣(高さ約二メートル)で、親鳥に餌をねだっているうちに地面に落下し、巣立ちを迎えた。巣を一歩でも出ると、巣立ちと認められる。その後は、珍しそうに草むらを歩き回り、くちばしで餌を探すようなしぐさを繰り返した。 トキの巣立ちは一般的にふ化後三十五〜四十五日だが、今回は三十九日目に節目となった。 今後二日もすれば飛べるようになる。しばらくは親鳥から餌を受け取るが、池に入って自らドジョウを取る練習をする。十〜二十日ほどして自力で餌を取れるようになり、親離れする。 いしかわ動物園で巣立ったトキのひなは、非公開分五羽を含めて六羽目となった。 (吉野淳一) PR情報
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