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元准教授 日本経由でISへ人材

バングラ出身で日本人女性との結婚後に日本国籍取得

 【ダッカで金子淳】バングラデシュの首都ダッカで昨年7月、日本人ら20人が殺害された人質テロ事件に関与した地元過激派組織「ネオJMB」のメンバーの男に対し、元立命館大准教授がシリア内戦に参加するよう勧誘し、日本経由で過激派組織「イスラム国」(IS)に送り込んでいたことが捜査資料などから分かった。1日で事件から1年。地元警察は日本を舞台にしたバングラ人のシリア渡航ルートを捜査中だ。

 元准教授は、バングラ出身で日本人女性との結婚後に日本国籍を取得したサジト・チャンドラ・デブナット(イスラム名モハンマド・サイフラ・オザキ)容疑者(34)。別のネオJMBメンバーのシリア入りを支援したテロ防止法違反の疑いもあるが、2015年末にブルガリアへ出国後の足取りは不明だ。シリアに送り込んだのはダッカの元電力会社社員、ガジ・ソハン被告(28)。15年5月にシリアから帰国後、当局に拘束され、バングラで別のテロ攻撃を企てたとして起訴された。

 デブナット容疑者は11年から立命館大に勤務しながら、バングラの士官学校卒業生仲間とイスラム教を学ぶフェイスブックのグループを管理。別の士官学校を出たソハン被告が14年1月にグループに加わると、同5月にダッカのモスクで会い「日本のビザがあればトルコに簡単に入国でき、シリアに入れる」と指南した。

 デブナット容疑者はビザ取得の保証人となり11月に日本の自宅に被告を滞在させた。翌12月にトルコでシリアへの入国手順を指示。被告はバスを乗り継いでシリアに入った。在バングラ・トルコ大使館によると、日本ビザの所持者は16年までネット上の申請だけでトルコ入国ビザを取得できた。デブナット容疑者は同志社大大学院に留学後、シリア入りしたとされる元陸軍将校(30)のビザ取得の保証人だったとの情報もある。

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