私はANAのマイルを貯めています。
マイルを貯める理由は一つ、「特典航空券で旅行をしたいから」です。
今回は、私の拠点空港である中部国際空港(=セントレア)発の国際線特典航空券についてまとめました。
中部国際空港(セントレア)ってどんな空港?
日本国内でのランキング
国際線の旅客数に限って言うと、セントレアは成田、関空、羽田に続いて4番目に多い空港です。年間500万人近くが出国しています。一方、国内線の旅客数は全国8番目で、日本の中では、成田、関空に次いで国際線の比重が大きい空港ということになります。
なぜ、中部国際空港は「国際」が付くの?
中部国際空港って、なぜ「国際空港」ってついているんでしょうか。
日本では、かつての「空港整備法」において、「第一種空港」に指定された空港を国際空港としてきました。「第一種空港」に指定されたのは、東京国際空港(HND)、成田国際空港(NRT)、大阪国際空港(ITM)、関西国際空港(KIX)、中部国際空港(NGO)です。2008年に空港整備法から空港法へ法改正されたが、国際空港の位置づけは継続しています。
国際空港というと、大型機が飛べる3000m級の滑走路を保有するのが通例ですが、中部国際空港の滑走路の長さは3500m。B747やA380でも余裕で離着陸できます。
中部国際空港は、日本で唯一、ドリームリフターとアントノフが同時に見られる空港です。
ドリームリフターとは
ドリームリフターはセントレアの公式ページでも紹介されている通り、中部地方で作られたB787の部品を米ボーイング社へ輸送するための専用機です。
アントノフ(An-225)とは
旧ソ連が開発した超大型輸送機です。輸送機として、中部だけではなく、関空や成田への離着陸があります。セントレアへの飛来情報は、セントレアの公式Twitterの情報が一番早いです。
東海地方から海外へ行く方法
セントレア発で海外へ行くには、主に3つ出国する空港があります。
①成田/羽田へ国内線で飛び、成田/羽田から出国する。
③セントレアから出国する。
候補がたくさんあるのはいいのですが、どのメリットデメリットがあって絞りにくいです。メリット、デメリットを以下の表にまとめてみました。
| 出国空港 | メリット | デメリット |
|---|---|---|
| ①成田/羽田 |
・便数が他空港に比べて圧倒的に多い。 |
・セントレア/成田間の特典航空券が取りにくい。 ・乗り継ぎが必須で、②③に比べて距離も長くなるため、フライト時間がかかる。 |
| ②関空 | ・駐車場が比較的安い。 ・乗り継ぎが不要。 ・セントレアより多くの国へ行ける。 |
陸路の移動時間が長く、たいていの場合①よりも時間がかかる。 |
| ③セントレア | ・フライト時間が短く、現地で多くの時間が取れる。 | ・行ける国が少ない。 ・機体が小さく、特典開放席数が少ない。 |
有償で航空券を取る場合は、成田/羽田出国のほうが安い、などはありますが、今回は特典航空券についてなので割愛します。
この3つの中でどれを選ぶのは人それぞれ。私の周りは②か③を選ぶ人が多いですね。関空から飛行機が飛んでいない国へ行く場合を除くと、国内線乗り継ぎが必要な成田/羽田を選択する人は少ないです。
個人的には①成田出国にすれば、豪華なラウンジを使えて最高なのですが、一番ネックになるのが、セントレア/成田間の国内線乗り継ぎの特典航空券が取れないこと。アメリカ(ハワイ)やヨーロッパを始め、アジアへ行く人もみんなこの国内線の特典航空券を狙うので、競争率は高いです。逆に、セントレア/成田間のフライトを抑えることができれば、多くの国へ行くチャンスが巡ってきます。
とここまで語ってきましたが、成田/羽田からの出国についてはそこを拠点とする方にお任せして、今回はセントレアから出国をする場合、どこに行けるのか、特典航空券は取りやすいのか、についてまとめていきます。
ANAマイルで予約可能なセントレア発着便すべてとその特典開放枠
ANAはスターアライアンスに加盟しています。スターアライアンスは加盟航空会社が27社ある世界最大の航空会社です。セントレアに絞ってみると、2017年7月時点で、ANAを含め7社が就航しています。
この7社について、フライト時刻と特典航空券枠についてまとめました。特典開放枠については、私が検索に検索を重ねて調査した結果です。航空会社から保証された席数ではないので、ご了承ください。
(検索はSFCを取得後に行っています。一般のステータスの場合は、少なくなる可能性があります。)
①中国、香港、韓国
まずは中国、香港、韓国から。
中国へは中国国際航空が北京と上海へ、ANAが上海へ就航しています。香港はANAが、仁川にはアシアナ航空が就航しています。アシアナ航空は一日2便あるので、使い勝手がよさそうですね。
運航する機体は、130席程度のB737/B738と、180席ほどのA321のみですね。機体が小さい場合は、特典航空券の開放枠が少なくなるのが一般的ですが、中国国際航空はビジネスクラスもエコノミークラスも9席開放しています。なお、9席はANAの特典航空券で一度に検索できる上限です。
| 北京 | 機材 | C解放 /C総数 |
Y解放数 | |||||
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| NGO | PEK | PEK | NGO | |||||
| CA160 | 9:00 | 11:35 | CA159 | 17:00 | 21:00 | B738 | 9/12 | 9 |
| 上海浦東 | 機材 | C解放 /C総数 |
Y解放数 | |||||
| NGO | PVG | PVG | NGO | |||||
| NH939 | 10:30 | 12:15 | NH940 | 13:20 | 16:45 | B737 | 2/8 | 4 |
| CA406 | 14:15 | 16:10 | CA405 | 9:55 | 13:15 | A321 | 9/12 | 9 |
| 香港 | 機材 | C解放 /C総数 |
Y解放数 | |||||
| NGO | HKG | HKG | NGO | |||||
| NH875 | 9:40 | 13:00 | NH876 | 14:00 | 19:00 | B738 | 2/8 | 4 |
| 仁川 | 機材 | C解放 /C総数 |
Y解放数 | |||||
| NGO | ICN | ICN | NGO | |||||
| OZ121 | 11:50 | 13:45 | OZ122 | 9:00 | 10:50 | A321 | 2/12 | 4 |
| OZ123 | 18:50 | 20:50 | OZ124 | 16:00 | 17:50 | A321 | 2/12 | 4 |
②中国、香港、韓国以外のアジア、ヨーロッパ
次に①以外のアジアですが、タイ航空がバンコクへ、シンガポール航空がシンガポールへ、ユナイテッド航空がグアムへ就航しています。最後に、唯一のヨーロッパ便であるルフトハンザ航空はフランクフルトへ3便/週就航しています。
運航する機体は、ユナイテッド航空のグアム行きが738/73Gと130席ほどですが、タイ航空のB787、ルフトハンザ航空のA343は260席程度、それ以外は300席を超える大きさです。それだけ需要があるということですね。
この中で特筆するのは、タイ航空です。1日2便、しかも昼間便と夜行便の両方が飛んでいるのは、セントレアに限るとタイ航空が唯一です。昼間のんびり飛びたいフライトにも、金曜夜発月曜朝帰りという弾丸フライトにも対応しているのがうれしいです。
さらにタイ航空はバンコクからプーケットなどのタイ国内線はもちろん、ヨーロッパ各地やアジア各地、オセアニアにも行くことができます。タイ航空のヨーロッパ路線のA380にはぜひ乗ってみたいですね。
なお、フランクフルトのC席開放は、枠が少ないのか、すでに埋まってしまっているのかで、開放席数がわかりませんでした。おそらく、2席だとは思うのですが。。。
| バンコク | 機材 | C解放 /C総数 |
Y解放数 | |||||
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| NGO | BKK | BKK | NGO | |||||
| TG645 | 11:00 | 15:00 | TG644 | 0:05 | 8:00 | 773 | 2/30 | 4 |
| TG647 | 0:30 | 4:30 | TG646 | 10:45 | 18:40 | 787 | 2/30 | 4 |
| シンガポール | 機材 | C解放 /C総数 |
Y解放数 | |||||
| NGO | SIN | SIN | NGO | |||||
| SQ671 | 10:30 | 16:20 | SQ672 | 1:20 | 9:05 | 333 | 2/30 | 4 |
| グアム | 機材 | C解放 /C総数 |
Y解放数 | |||||
| NGO | GUM | GUM | NGO | |||||
| UA136 | 11:30 | 16:00 | UA137 | 7:20 | 10:15 | 738 | 4/16 | 4 |
| UA172 | 20:50 | 1:25 | UA171 | 16:55 | 19:55 | 73G | 4/16 | 4 |
| フランクフルト(3便/週) | 機材 | C解放 /C総数 |
Y解放数 | |||||
| NGO | FRA | FRA | NGO | |||||
| LH737 | 9:45 | 15:00 | LH736 | 13:40 | 17:35 | 343 | ?/30 | 4 |
セントレア発の特典航空券の必要マイル
上では、セントレア発着の特典航空券の開放枠をまとめました。次に、特典航空券を発券する場合、ビジネスクラス(C)とエコノミークラス(Y)で何マイル必要なのかをまとめます。乗継便を入れると、膨大な量となるため、今回は直行便に限定しました。
①中国、香港、韓国
まずは中国、香港、韓国から。
ANA便が飛んでいる上海と香港は、シーズンによって価格が変わります。
| L(ローシーズン) | |||||||
|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 2017年 | 1/5~1/20、4/1~4/26、5/9~6/30、12/1~12/21 | ||||||
| 2018年 | 1/8~1/31、4/1~4/25、5/8~6/30、12/1~12/20 | ||||||
| 2019年 | 1/7~1/25 | ||||||
| R(レギュラーシーズン) | |||||||
| 2017年 | 1/21~3/31、7/1~8/3、8/22~11/30 | ||||||
| 2018年 | 2/1~3/31、7/1~8/2、8/21~11/30 | ||||||
| 2019年 | 1/26~3/31 | ||||||
| H(ハイシーズン) | |||||||
| 2017年 | 1/1~1/4、4/27~5/8、8/4~8/21、12/22~12/31 | ||||||
| 2018年 | 1/1~1/7、4/26~5/7、8/3~8/20、12/21~12/31 | ||||||
| 2019年 | 1/1~1/6 | ||||||
各フライトの往復必要マイルはこちら。
LシーズンはANA便のほうがお得なんですね。
| 北京 | 必要マイル(C/Y) | |||||||
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| NGO | PEK | PEK | NGO | L | R | H | ||
| CA160 | 9:00 | 11:35 | CA159 | 17:00 | 21:00 | 20,000/40,000 | ||
| 上海浦東 | 必要マイル(C/Y) | |||||||
| NGO | PVG | PVG | NGO | L | R | H | ||
| NH939 | 10:30 | 12:15 | NH940 | 13:20 | 16:45 | 17,000 /35,000 |
20,000 /40,000 |
23,000 /43,000 |
| CA406 | 14:15 | 16:10 | CA405 | 9:55 | 13:15 | 20,000/40,000 | ||
| 香港 | 必要マイル(C/Y) | |||||||
| NGO | HKG | HKG | NGO | L | R | H | ||
| NH875 | 9:40 | 13:00 | NH876 | 14:00 | 19:00 | 17,000 /35,000 |
20,000 /40,000 |
23,000 /43,000 |
| 仁川 | 必要マイル(C/Y) | |||||||
| NGO | ICN | ICN | NGO | L | R | H | ||
| OZ121 | 11:50 | 13:45 | OZ122 | 9:00 | 10:50 | 15,000/30,000 | ||
| OZ123 | 18:50 | 20:50 | OZ124 | 16:00 | 17:50 | 15,000/30,000 | ||
②中国、香港、韓国以外のアジア、ヨーロッパ
次にアジア、ヨーロッパですが、この区間にはANA便名が飛んでいないので、提携航空会社のメンツです。
| バンコク | 必要マイル(C/Y) | |||||||
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| NGO | BKK | BKK | NGO | L | R | H | ||
| TG645 | 11:00 | 15:00 | TG644 | 0:05 | 8:00 | 35,000/60,000 | ||
| TG647 | 0:30 | 4:30 | TG646 | 10:45 | 18:40 | 35,000/60,000 | ||
| シンガポール | 必要マイル(C/Y) | |||||||
| NGO | SIN | SIN | NGO | L | R | H | ||
| SQ671 | 10:30 | 16:20 | SQ672 | 1:20 | 9:05 | 35,000/60,000 | ||
| グアム | 必要マイル(C/Y) | |||||||
| NGO | GUM | GUM | NGO | L | R | H | ||
| UA136 | 11:30 | 16:00 | UA137 | 7:20 | 10:15 | 20,000/40,000 | ||
| UA172 | 20:50 | 1:25 | UA171 | 16:55 | 19:55 | 20,000/40,000 | ||
| フランクフルト(3便/週) | 必要マイル(C/Y) | |||||||
| NGO | FRA | FRA | NGO | L | R | H | ||
| LH737 | 9:45 | 15:00 | LH736 | 13:40 | 17:35 | 55,000/90,000 | ||
まとめ
今回はセントレア発の行先と特典開放枠、特典に必要なマイル数についてまとめました。
セントレアは羽田や成田、関空と比べると、国際線は少ないです。でも、繁盛期は関空が満席でもセントレアなら空いている、ということがあり、出国する国の候補に十分成りえると思います。
セントレアを拠点とする方はもちろん、関西から陸路で来る方や、関東からフライトで来る方も、ぜひこの記事を参考にしてください。
関連記事