羊の夜をビールで洗う

シングルファーザーなプログラマーのワンオペ育児&暮らしのブログ。

自分の息づかいや周りの音に耳を澄ませてみる。

情報中毒で、スマホ依存な私は、いつもつい新しい情報を探しては、それを見に行ってしまう。

 

少し手が空けばツイッターのタイムラインを更新しているし、電車の中では昨日ダウンロードした音楽を聴きながら、ブログのフィードを追っている。

 

昨日は歯医者で30分ほど歯の治療を受けたのだけど、歯医者の時間って本当に何もできないまま、予期せぬ痛みにドキドキする位しかできないので、いま目隠しに掛けられている布がVRのディスプレイだったら、まだ退屈しないのになぁ、ということを思った。

 

常日頃そんな状態なものだから、仕事という制約のない休日は、頻繁に新しい情報を仕入れすぎて、どこにも出かけていないのに変に疲れていたり、心拍数が高かったり、ということがたまにある。

 

そこまでいって、「ダメだ。病んでるなぁ。少し落ち着こう。」って気づく。

 

私が持っているApple Watchには、「呼吸」というアプリが始めから入っていて、このアプリを起動すると、グラフィックとバイブレーターによる振動とともに、1分間の深呼吸を促してくれる。

 

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すごいシンプルな機能だけど、いざ実際にやってみると、ゆるやかに変化するグラフィックと振動のリズムに、だんだん自分の鼓動がシンクロしていくのが分かって、心が落ち着く。1分間という時間の設定も絶妙な長さだと思う。

 

「呼吸」は、Apple Watchを買った当初に試して「いいなぁ」と思って、今でもたまに起動する数少ない私的定番アプリの一つである。

 

最近では電車に乗るときは、疲れているときほど、ボーカルの声がないインストゥルメンタルのプレイリストをかけて、スマホの画面は見ないで、ただぼーっとしていることも多い。

 

けれど、「考えない練習」という本を書かれた小池龍之介さんによると、これですら「自分の興味のない、つまらない音をシャットアウトして、強い刺激に頼っている」ことになるらしい。

 

 

そして、つまらない音を拒絶するのではなく、その微細な変化に耳を傾けることで、目の前にいる職場の人や恋人の会話なんかも上手に聴けるようになって、コミュニケーションが綿密になりますよ、と説いている。

 

つまらない音を、音楽どころか、ノイズキャンセリングヘッドホンまで使って遮断している私には、文字通り耳の痛い話である。だから私は、聞き下手なのか...。今度からは、電車を降りてから会社に行く合間だけでも、ヘッドホンを外してみようかな(<あまり反省していない)。

 

そういえば、先日購入した岡崎体育さんの新アルバムには、アルバム前半のネタ曲パートと、後半のまじめ曲パートの間に、「電車で聴くと映画の主人公になれる曲」というインストの曲が収録されていた。

 

電車で聴くと映画の主人公になれる曲 (Interlude)

電車で聴くと映画の主人公になれる曲 (Interlude)

  • 岡崎体育
  • J-Pop
  • ¥250
  • provided courtesy of iTunes

 

曲は、確かに映画で台詞のないワンシーンに使われそうな、どこかで聴いたことあるピアノのメロディで、聴いていると音楽よりも電車の走行音などの環境音の方が際立って聞こえてくる。

 

この曲も「ネタ曲」の側の一つにすぎないとも取れるけど、アルバム後半に集められた本当にやりたかった曲たちを心して聴いて欲しいという、岡崎さん流の照れ隠しでもあるのかな、という気もして、これも面白い試みだなぁと思ったのでした。

 

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