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リニア、環境調査で問題なし JR東海、16年度結果提出

 JR東海は二十九日、リニア中央新幹線事業で、工事予定地周辺の水質や水資源、動植物の状況などを調べた二〇一六年度の環境調査結果を県と関係自治体に提出した。県内では工事が始まったばかりで、環境基準値を下回り、特に問題はないとした。同社ホームページでも公表した。

 同社は、一四年八月に公表した同事業の環境影響評価書に基づき、環境調査や保全措置を行っており、結果を昨年から年度ごとに都県別にまとめている。県内では今春大鹿村で掘削工事を始めたばかりで、工事以前の状態を確認するのが目的。今後の環境への影響を見るための基礎資料とする。

 山岳トンネル上部の沢周辺の動植物調査では、新たに県レッドリストで情報不足に指定されている昆虫類のガガンボカゲロウを確認したことも紹介。専門家からの意見を踏まえ、河川が減水した場合の環境保全措置を検討するとした。そのほか、一六年度に実施した保全措置、工事前に行った希少種の移植などの状況も掲載。工事に伴う発生土や温室効果ガスの排出量も示した。

 (伊勢村優樹)

 

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