米Virtuixが開発した歩行型VR(Virtual Reality)「Virtuix Omni」の体験会が、6月29日に都内で行われた。Virtuix Omniは、ヘッドマウントディスプレイ(HMD)に映るコンテンツの中を自由に歩き回れる歩行型VRデバイス。円状のルームランナーのような専用機器の上に立ち、器具を取り付けると、VR空間の中を360度動き回ってプレイできる。
本体の他に必要なのは、腰に付ける「Omni Harness」、裏にプラスチックの板が付いた専用シューズ「Omni Shoes」、IMU(3軸の角度と加速度を検出する装置)ベースで足の動きを検知する「Omni Tracking Pods」、そしてコントローラーとHMD、ヘッドフォンなど。Omni Tracking PodsはOmni Shoesに取り付ける。
今回プレイしたのは、「Shadow Ops」というゾンビゲーム。プレイヤーは“秘密要員”として、暗い地下室に出てくるゾンビを銃で撃つ。
本体とOmni Harnessには合計72のセンサーがあり、恐る恐る歩くとその動きに合わせて前に進む。後ずさりすると、後ろに進むこともできる。
体験したコンテンツがとにかく怖かったため、デバイス自体の性能にあまり集中できなかったが、ヘッドフォンを外したくなるほどだったのは事実。ただ、“リアル”と呼ぶには程遠く、行きたい方向へ進むのも慣れないと難しい印象だ。ちなみにこのゲームには「ゴール」という概念がなく、みんな最後はゾンビにやられるとのこと。筆者はゾンビになるのが嫌だったのでリタイアした。
また、体験者からは「ウエストが締め付けられる分、VR酔いする」という声も。しかし、今回の体験会を開いた日本公式販売会社スホの担当者は「自分で歩いているのと同じ映像が見られるため通常よりVR酔いしない」と説明していたので、慣れの問題もあるのかもしれない。筆者は酔わなかった。
Virtuix Omniはこれまでにも日本で販売されているが、スホが販売するのはこれが初めて。スホが取り扱うのは「Virtuix Omni 基本セット」(税別98万円)で、本体とOmni Shoes、Omni Harness、Omni Tracking Pods(1ペア)、3種類のゲーム(「Omni Arena」「Training Ops」「Shadow Ops」)がセットになっている。発売は7月3日。販売開始を記念して、7月10日からVirtuix Omni無料体験ショールームもオープン(要予約)する。
(太田智美)
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