米起業家のイーロン・マスク氏は6月28日(現地時間)、「もうゴドーを待つ必要はない。掘削が始まり、ロサンゼルスのトンネルの最初の部分を掘り終えた」とツイートした。
同氏のトンネル企業The Boring Companyの資料写真によると、ゴドーというのは同社が開発したトンネルボーリングマシン(TBM)の名称のようだ。
マスク氏は昨年12月にBoring Companyの設立をツイートし、このトンネル構想を4月にTED2017で語り、6月にはロサンゼルス市長がこの構想を支持したとツイートした。
このトンネルのネットワークは地下深くに3次元に張り巡らされ、車や歩行者を電動のソリのようなものに載せて運ぶ。ソリを採用することで、トンネルの直径を最低限にできる上、安全に高速移動できるという。
マスク氏は、TBMは「カタツムリよりのろい」が、改良することで掘削スピードおよびコストを大幅に削減でき、これまでは不可能だと思われていたこの構想が可能になるとしている。
説明するまでもないが、ゴドーというのはサミュエル・ベケットの戯曲「ゴドーを待ちながら」に由来する。マスク氏は自身の宇宙企業SpaceXの宇宙船の海上着陸ポートの名称にはイアン・M・バンクスのSF「ゲーム・プレイヤー」の宇宙船の名前を付けている。
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