賞金50万ドルの『Rainbow Six: Siege』プロリーグ、日本チームが優勝した場合は賞金無し
「おま賞金」という新たな概念、日本の法律の都合上だという。
レインボーシックス シージのプロリーグが日本も対象地域に
おま国ならぬ「おま賞金」という新たな概念が注目されている。
Ubisoftの大ヒット作『Rainbow Six: Siege』が世界中で愛されていることは言うまでもなく、その競技性にあふれるゲーム内容から世界各地で大会が催されている。
大会はアマチュア向けだけでなくプロリーグにも拡大しており、2017年9月から開始となるシーズン3ではこれまで欧米中心であった大会参加地域がアジア太平洋地域まで拡大されることがUbisoftより発表されている。
今回から追加となるアジア地域は日本、韓国、東南アジア、オーストラリア・ニュージーランドの4地域。それぞれの地域で勝ち抜いたチームはその後世界大会に招待される予定となっている。
莫大な賞金が伝えられるも日本は対象外
eSports大会運営団体のESLによれば、今回のシーズン3トーナメントでは賞金プールに500,000ドル(約5,600万円)が提供され、Rainbow Six: Siege大会史上最大の規模となることが伝えられている。
当然こうなると名誉以外に賞金の面からも出場するチームは燃えてくるものだが、残念ながら日本からの参加チームには賞金が与えられないことが既に判明している。
日本チームが優勝した場合、日本の法律の都合上、賞金を受け取ることができません。あらかじめご了承ください。
Ubisoft
これはUbisoftが掲載したニュース”『レインボーシックス シージ』プロリーグがアジア太平洋へ拡大!“に記載されており、日本向けには賞金が提供されないことが明言されている。
日本の法律障壁
Ubisoftはこの理由として日本における法律上の都合と伝えている。この判断は2016年に消費者庁が示した景表法の適用条件などが影響していると考えられる。
消費者庁は「ゲームメーカー自身が賞金を拠出する大会では、ゲームソフトの購買を前提として熟達のために繰り返しゲームプレイが必要な場合、『元商品の20倍の金額もしくは10万円』が賞金の上限」との考えを示しており、中間業者を経由する手法については考えを明かしていないことから、Ubisoftが予防的に日本向けへの賞金の取り扱いを変更した可能性が高いと考えられる。
今回のUbisoftと同様に、消費者庁の見解が伝えられて以降で賞金制大会の取り扱いが変わったケースは既にある。スクウェア・エニックスが『ガンスリンガー ストラトス3』の優勝賞金を突如500万円から10万円まで引き下げた事例が印象に強い。
アジアオリンピック評議会がeSportsをメダル種目に採用する動きを見せるなど、世界的に新たな興行として注目するeSports文化。こうして日本が顕著に出遅れていることを目の当たりにするのは残念だ。