いちもくサン

3歩歩いたら忘れちゃうから、1度に3つずつ書いていくよ。

2017年上半期に読んだミステリー小説の中で、特に面白かった作品8選

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やあ、いちもくだよ。

僕は本が好きで、1か月に50冊くらい読んでいるんだ。

歴史の本が大好きなんだけど、推理小説も大好きなんだよね。

2017年1月から6月までに読んだ推理小説を数えたら、全部で97冊あったよ。

その中で、特に面白かった作品を8つ紹介するね。

 

 

 

 

折れた竜骨/米澤穂信

 

この作品は、第64回日本推理作家協会賞受賞ほか、各種ミステリ・ランキング上位を総嘗めにした話題作なんだ。

ファンタジー要素もふんだんに含まれている、ミステリー小説だよ。

上巻と下巻に分かれているけど、下巻を読む際は時間をつくって、一気に読み進めるのがおすすめだよ。

下巻の犯人を特定する際の論理詰めの部分は、思わず鳥肌が立っちゃったんだ。

 

 

乱れからくり/泡坂妻夫

 

日本推理作家協会賞受賞作品だよ。

オモチャ会社の部長が、運転中に隕石に当たって死んでしまうという場面からストーリーが始まるんだ。

葬儀の最中に死ぬ人が出てきて、更に身内に不可解な死が続くんだよね。

読みやすい文章だから、どんどん読み進められるんだ。

最後はシンプルだけど、思わぬ連続殺人トリックが待っていて、思わず唸っちゃったね。

頭のいい作家の描く小説は、最高に面白いよ。

 

ジェリーフィッシュは凍らない/市川憂人

 

第26回鮎川哲也賞受賞作の作品だよ。

密室殺人事件の要素や複雑なトリックの部分は、読んでいてワクワクが止まらなかったよ。

特殊技術で開発され、航空機の歴史を変えた小型飛行船〈ジェリーフィッシュ〉。

航行試験中に、閉鎖状況の艇内でメンバーの一人が死体となって発見されるんだ。

さらに、自動航行システムが暴走し、技術開発メンバーが試験機ごと雪山に閉じ込められてしまうんだ。

鮎川哲也賞は毎回チェックしているんだけど、この作品は抜きんでていると思うよ。

 

薔薇の名前/ウンベルト・エーコ

 

迷宮構造をもつ文書館を備えた、中世北イタリアの修道院で「ヨハネの黙示録」に従った連続殺人事件が起こるところから、物語が進んでいくよ。

殺人の動機や謎の手がかりとなる「アフリカの果て」を巡る暗号を解読する部分は、目が離せないほどスリリングな展開なんだ。

推理小説と言うよりも、哲学を題材にした小説と言ってもいいのかもしれないね。

 

フーコーの振り子/ウンベルト・エーコ

 

『薔薇の名前』から8年後に、エーコが書いた小説だよ。

『薔薇の名前』の方が、ミステリーを楽しめる作品だと感じたかな。

でも、『ダヴィンチ・コード』みたいなスリリングな展開が、早く続きを読みたいっていう気持ちにさせるんだよね。

先の見えない展開で、不死身のサンジェルマン伯爵が登場したり、テンプル騎士団や薔薇十字軍、ユダヤ教に関する知識がふんだんに盛り込まれた、ワクワクが止まらない小説だよ。

 

虚無への供物/中井英夫

 

『ドグラ・マグラ』、『黒死館殺人事件』と並ぶ、日本探偵小説三大奇書と呼ばれる作品だよ。

個人的に順位をつけるとするならば

1位「ドグラ・マグラ」

2位「虚無への供物」

3位「黒死館殺人事件」

かな。

ドグラ・マグラや黒死館よりも後の時代に書かれた小説だから、文体が読みやすい気がするよ。

物語の舞台は1954年の日本なんだけど、当時の社会情勢や時事問題、宗教が分かりやすく描かれているんだ。

昭和を感じながら、ミステリーを堪能できる作品だね。

 

スクランブル/若竹七海 

 

女子高を舞台とした、青春小説とも言える作品だね。

推理小説として見ると、トリックそのものは単純かもしれないね。

でも、登場人物たちの会話や推理を読み進めるうちに、自分も高校生の頃に戻ったような錯覚に陥っちゃうんだ。

女子高生特有の、友達関係や力関係がリアルに描かれているんだ。

物語自体は短篇集になっていて、1話ずつ解決される謎があるんだ。

最後に伏線が回収されていくという、王道の面白ストーリーかもしれないね。

ミステリー小説としても面白いけれど、登場人物たちのリアルな人間関係もとっても面白かったよ。

 

Xの悲劇/エラリー・クイーン

 

ド定番中の定番かもしれないね。

エラリー・クィーンの悲劇シリーズの1作目だよ。

エラリー・クイーンの四部作は、『Xの悲劇』『Yの悲劇』『Zの悲劇』『レーン最後の事件』と続くんだけど、やっぱりXの悲劇から順番に読んでいくのがイイと思うんだ。

50年経っても色あせない、王道のミステリーだね。

 

他にもたくさん面白かった小説はあるんだ

2017年上半期に読んだミステリー小説の中には、他にも面白いものがたくさんあったんだ。

 続きは今度紹介するね。

じゃ、またね。