世界各国で米のイメージ悪化 トランプ大統領への信頼下がる

世界各国で米のイメージ悪化 トランプ大統領への信頼下がる
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世界の37か国で行われた世論調査でアメリカのイメージがトランプ政権発足後に悪化し、オバマ前大統領に比べトランプ大統領に対する信頼が大幅に下がりました。
アメリカの世論調査機関「ピュー・リサーチセンター」は、ことし春に日本を含む世界の37か国で4万人余りを対象に行った調査の結果を発表しました。

それによりますと、アメリカに好感を持つと答えた人が、前回のオバマ前政権時の調査の際は64%でしたが、トランプ政権になって49%と15ポイント低下し、逆に好感を持たないと答えた人は39%と13ポイント増加し、全体としてイメージが悪化しました。

さらに、トランプ大統領が国際問題で正しい行動をとると信頼していると答えた人は22%にとどまり、こちらはオバマ前大統領の時と比べると42ポイント低下しました。

国別に見ますと、日本ではアメリカに対する信頼はオバマ前大統領からトランプ大統領になって78%から24%に下がったほか、ドイツやフランスに加えアメリカの隣国のカナダやメキシコなど調査を行った多くの国で大幅に下がっています。

その一方で、ロシアではアメリカへの信頼がオバマ前大統領に比べトランプ大統領になって11%から53%に増加したほか、イスラエルでも49%から56%に上がりました。

ピュー・リサーチセンターは「トランプ大統領への信頼はその政策や性格に影響を受けており、世界の多くの人々がその指導力に疑問を持っている」と分析しています。

国別の調査結果

今回の調査についてピュー・リサーチ・センターは国別の調査結果についても公表しています。

このうち、アメリカに隣接するメキシコとカナダについては、アメリカに好感を持つと答えた人はそれぞれ30%と43%で、統計を取り始めてから最も低い数字となりました。

また、トランプ大統領を信頼していると答えた人はメキシコでは5%、カナダでは22%で、アメリカ大統領への信頼についての統計を取り始めてから最も低い数字となっています。

こうした背景にはメキシコとの国境沿いに壁を建設する事を公約に掲げてきたトランプ大統領の政策が影響していると分析しています。

また、去年のアメリカ大統領選挙でのトランプ陣営との関係をめぐって疑惑が浮上しているロシアではアメリカに好感を持つと答えた人が前回調査のオバマ政権時と比べて26ポイント増加して41%となったほか、トランプ大統領を信頼している人が大統領への信頼についての統計を取り始めてから最も高い53%となっています。