雨傘運動の元主導者を拘束 習氏訪問を前に規制か
【香港・福岡静哉】香港で2014年に民主的な選挙制度の導入を求めたデモ「雨傘運動」を主導した学生団体の元リーダーで、新党「香港衆志」事務局長の黄之鋒氏(20)ら20人以上が28日、香港で行っていた抗議デモの最中に警察当局に拘束された。今月29日には中国の習近平国家主席が、中国返還20年(7月1日)に合わせて香港入りする予定で、当局が習氏の訪問を前に反政府活動への規制を強めた可能性がある。
香港メディアによると、黄氏ら約30人が、1997年に返還式典が開かれた海辺の広場で抗議デモを行い、返還を記念して中国政府から贈られた金色のモニュメントに上るなどした。黄氏のほか、香港立法会(議会)の羅冠聡議員も拘束された。黄氏は拘束される際、「1日には(中国政府に)抗議をしよう」と叫んでいたという。