中国首相 気候変動や世界経済で主導的な姿勢強調

中国首相 気候変動や世界経済で主導的な姿勢強調
中国の李克強首相が世界経済に関する国際会議で演説し、気候変動や世界経済の成長といった課題に中国が主導的な役割を果たしていく姿勢を強調しました。
李克強首相は、中国東北部の大連で開かれている世界経済に関する国際会議、いわゆる「夏のダボス会議」で各国の政財界のリーダーを前に演説しました。

この中で、李首相は気候変動をめぐる問題について、「中国は途上国として、大きな努力を行う必要がある。気候変動への対応は国際社会の共通の責任であり、中国は約束を守るし、言ったことは実行する」と述べ、中国としては、引き続き地球温暖化対策の国際的な枠組みパリ協定を順守していく姿勢を示すとともに、名指しは避けたものの、協定からの脱退を決めたアメリカのトランプ政権を暗に批判しました。

また李首相は中国経済の現状について、個人消費の伸びに加えてインフラ投資などの財政出動で内需は堅調で、鉄鋼の過剰な生産能力の削減も着実に進めていると説明しました。

そのうえで、「中国経済は構造と質が改善し、安定を持続できる状況で、世界により多くのチャンスをもたらしている」と述べ、中国政府の経済運営が世界経済にも大きく貢献しているという見方を示しました。

李首相の発言は、気候変動や世界経済の成長などの国際的な課題に中国が主導的な役割を果たしていく姿勢を強調したものと受け止められています。