はじめに
最近では歯のホワイトニングをする方が増えています。ホワイトニングをする方が増えれば、それに伴って増えるのがホワイトニングのトラブルです。このノートでは、ホワイトニングで良く起こるトラブルについて、その対処法をお教えします。
歯にしみて痛い!
ホワイトニングをすると歯にしみることがあります。これはホワイトニング時に発生するフリーラジカルが、何らかの原因で象牙質に達すると神経が刺激されて痛みが出ます。
対処法)
最近のオフィスホワイトニングは、しみにくい低濃度のホワイトニング剤を使用するものが出ています。またホワイトニングの前に歯のトリートメントを行うことで、しみを最小限に抑えることができます。
ホームホワイトニングでは、ホワイトニング後にマウスピースにフッ素などのしみ止めを入れて5分程度装着することで、しみを和らげます。
ヒント
- ホームホワイトニングは使用する薬剤の濃度が低いため、オフィスホワイトニングよりしみないと思われていますが、ホームホワイトニングはしみる原因となる象牙質を避けてホワイトニングを行うことができないため、一度しみてしまうと毎回しみてしまいます。しみている原因が特定できる場合、オフィスホワイトニングのほうが実はしみません。
自分でできる!歯がしみる時の対処方法
ホームホワイトニングの意外な落とし穴とは?~自宅でできるホームホワイトニングを始める前に読むノート
歯が白くならない
歯によってはホワイトニングで歯が白くならない場合があります。原因は様々ですので、詳しくは下記のノートを参照してください。
歯の色がムラになった
ホワイトニングを行うと、歯に縞が出てきたり、歯の色が2層になったりすることがあります。子供の時に飲んだテトラサイクリン系の抗生物質の影響で歯に着色していることがあり、この部分がホワイトニングで白くなりにくいために、歯にムラができてしまいます。
対処法) 黄色系の着色や、着色の程度が弱い場合は、ホワイトニングを続けていくことでムラが解消されることがあります。ただ着色が濃い場合や歯の根元の着色はホワイトニングで白くすることが難しい場合があります。その場合は歯のマニキュアやダイレクトボンディング、セラミック治療などで白くすることができます。
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歯のマニキュアって何?
白い斑点が出てきた
ホワイトニングをしていると、歯に白い斑点が出てくることがあります。これはエナメル質ができるときに何らかの原因でカルシウムが不足している部分で、エナメル質石灰化不全といいます。この白い斑点(ホワイトスポット)は、ホワイトニングや乾燥によって白さが強くなってきます。元々白い斑点がないように見えても、ホワイトニングによって浮き出てくることがあります。
対処法) このホワイトスポットは、ホワイトニングが終わって時間がたつと目立たなくなってきます。目立つようであればエナメルマイクロアブレージョンという方法で消すことができる場合があります。
歯の白いしみを消す方法教えます!
白い線が出てきた
この白い線をホワイトバンドといいます。ホワイトニングで白い線が出てくるのは、2つの原因があります。白い斑点と同様に、石灰化不全が原因で白い線が出てくる場合と、抗生物質の影響で着色している部分以外の部分が、ホワイトニングで早く白くなるために、白い線に見える場合です。
対処法) 石灰化不全が原因の場合は、ホワイトスポットの対処法と同じです。抗生物質が原因で白い線が出ている場合は、ホワイトニングを続けることで、白い線が目立たなくなってきます。
虫歯の治療痕が目立ってきた
ホワイトニングで白くできるのは、天然の歯だけです。虫歯で詰めた個所はホワイトニングで白くできないため、目立ってしまうことがあります。
対処法) 詰め物は白くすることができないため、ホワイトニング後に周りの色に合わせて樹脂を詰め直すことできれいにすることができます。
ホワイトニングのトラブルは様々ですが、そのほとんどは原因を知ることで解決することが可能です。トラブルが出てもあきらめないで白い歯をゲットしてください。