パリ=青田秀樹
2017年6月27日11時29分
スペインの首都マドリードの裁判所は26日、同国北東部カタルーニャ地方に埋葬されているシュールレアリスム(超現実主義)の巨匠、画家サルバドール・ダリ(1904~89)の遺体を掘り起こすよう命じたと発表した。ダリの娘だと主張する女性(61)の訴えを、DNA鑑定で検証するためだという。
AFP通信などが報じた。訴えているのは霊媒師とされるピラル・アベルさんで、母親がダリと関係を持ち、自分が生まれたと主張している。裁判所は「生物学的な親子関係の特定のためには、(遺体を掘り起こしての)DNA鑑定のほかに方法がない」と判断した。
親子関係が確定すれば、遺産相続の権利が発生する可能性があるという。ダリ財団は、掘り起こさないよう上訴する考えを示している。
ダリは、文字盤がぐにゃりと垂れ下がる時計を描いた「記憶の固執」などの作品で知られる。生まれ故郷カタルーニャ地方のフィゲラスで死去し、地元の「ダリ劇場美術館」内に埋葬されている。(パリ=青田秀樹)
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朝日新聞国際報道部