リストバンド型AIコントローラ「TENZR」、NASAのVR宇宙飛行士訓練にテスト採用
TENZR で手のひらの動きをスキャンし、タブレットの3Dモデルとシンクロさせるデモ
カリフォルニア州サンノゼのBioInteractive Technologies社は米東部標準時間の2017年6月26日、同社が開発するリストバンド型のジェスチャーコントローラー「TENZR」が、NASAジョンソン宇宙センターのバーチャルリアリティ研究所(VRLab)の宇宙飛行士訓練施設でテストしていることを発表しました。
「TENZR」は独自のカスタムセンサーを搭載することで、KinectやLeapMotionなどのように外部カメラを使用しない、ハンズフリーのジェスチャーコントローラーです。ユーザの手と腕の動きをリアルタイムで検出する人工知能(AI)ベースジェスチャ認識ソフトウェアエンジンを開発しています。
重量は45グラムしかなく、操作に特別なトレーニングが不要ということで、今回無重力空間でのテストに採用されたとのことです。
「TENZR」はUNITY3Dと互換性があり、どのVRプラットフォームでもプラグ&プレイが可能。8種類の異なるジェスチャーを認識することができる「TENZR Gaming」が現在、199ドルで予約受付中です。
ヘルスケア&家庭用ソリューションも開発中
ジェスチャーの認識数を4-6に落とした「HABIT4」は、ホームオートメーション用として家電製品(ドア、ライト、室温調整など)を制御することができるモデルです。こちらは149ドルで予約受付中です。
また、「TENZR」を使った脳卒中患者のリハビリテーションキット「GRASP」(価格は200ドルから)も展開しています。
【関連URL】
・BioInteractive Technologies Inc.
http://www.biointeractivetech.com
蛇足:僕はこう思ったッス
VR/AR/MR=XR。この領域は本当に進化が激しい。Leapmotionを皮切りに、Kinectなど常に注目されてきたハンズフリーコントローラー。ジェスチャー認識がキモになるわけだけど、デモを見る限りTENZRの精度は高そう。XRがセンサーマターで進化するのだとしたら、TENZRのようなテクノロジーによりXR界のドミナントはあっという間に変容しそう。いわゆるHDM(ヘッド・マウント・ディスプレイ)装着イメージに固執すると変化を見落とすように思う。ッス。
maskin
Editor In Chief at TechWave.jp
1990年代初頭からソフトからハードまで50以上のスタートアップ立ち上げを国内外で経験。平行して雑誌ライターとして疾走。シリコンバレーでガレージベンチャーに参画後は、国内でネットエイジを筆頭にスタートアップに多数関与。ブログやSNSの国内啓蒙、ソニーの社内イノベーション事業など関与。通信キャリアのニュースポータルの立ち上げ期の編集デスクとして数億PV事業に育てた後、TechWaveにジョイン。世界最大のグローバルIT系メディアであるスペインの「Softonic」の元日本編集長
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