40歳をすぎたら痩せなくなった原因は筋肉が鍵
更年期…女性なら必ず訪れます。更年期の症状はかなり個人差があるようです。
私も今、更年期真っ只中です。
更年期は45歳から55歳くらいの間に、ホルモンの減少により閉経を迎えます。
その間に女性の体と心は大きな変化を迎えます。
テレビやインターネットでは更年期対策で様々なサプリのコマーシャルや広告・宣伝を
目にします。
辛い症状であればあるほど、「良くなるかもしれない」と思い試す方も
いらっしゃることでしょう。
今回は更年期の辛い症状についてではなく
「40歳をすぎたら痩せなくなった…更年期に入って益々太ってしまった…」
私のサロンにお越しいただくお客様のお悩みの65%を占めています。
なぜ更年期に入って痩せなくなったのか?
更年期に入る前にできることは何か?
3つの提案をお伝えします。
更年期による筋力低下で痩せにくくなる
一般的に更年期は45歳から55歳と言われていますが、
最近は若年性更年期もあると婦人科の先生からお話を伺ったことがあります。
ストレス・栄養・睡眠などが乱れたり、10代〜30代の間の急激なダイエットを
したり…体に与えたダメージが大きい場合ホルモンのバランスも狂います。
更年期の筋力低下で起こる現象は…
● 疲れやすい
● 太る
● 関節痛
筋力が低下することで、代謝が落ち血流も悪くなります。
体はだるさを感じ、行動することが苦痛に感じることがあります。
体を動かすことが苦痛になれば太ります。
太ると体を支える膝などに負担がかかります。
それが関節痛となって体に現れます。
●疲れやすい体は、筋肉が大きく関わります。
そして筋肉の質と量で代謝の良し悪しを決めます。
筋肉の衰えにより、体を支えることが難しくなり
関節痛・肩こり・腰痛を引き起こしてしまうのです。
更年期による筋力低下を防ぐ3つの提案
更年期に入ると訳もなく顔から汗が吹き出る、心が沈み孤独感・焦燥感・倦怠感などが
体と心を支配します。
個人差はありますが、大なり小なりこのような症状を感じるでしょう。
単にホルモンの仕業と片付けてしまいがちですが…
私の経験から自分でもある程度改善はできると思いました。
そこで鍵となるのが筋肉=筋力です。
そして筋肉を覆う薄い膜=筋膜がより大きな鍵となります。
筋力低下を解消する3つの提案は…
● 栄養バランス
● 有酸素運動
● 筋膜癒着を剥がす
更年期は特別なことではなく、女性が通る道のりです。
私の経験を重ねながら、いかに不快な毎日をより快適に過ごせるよう
お伝えします。
栄養バランス
「更年期に入って太る…」
「更年期に入って痩せなくなった…」
若い頃と同じように食事制限をしてしまったら…
体はボロボロになり、病気を招いてしまう可能性もあります。
骨が脆くなり、肌もガサガサ、顔のたるみは加速する…
食べ物で体は作られていますので、タンパク質・ビタミン・カルシウム
炭水化物・脂質・ミネラルをバランスよく摂取してください。
● タンパク質はしっかり摂取する
タンパク質には動物性・植物性があります。
更年期世代には、赤身のお肉を摂取していただきたいです。
なぜお肉かというと…
筋肉の質をよくするからです。
「更年期に入って痩せなくなった…」
その理由の一つが筋力低下です。
筋肉の質が悪いから、代謝が落ちる・血流が悪く「体が冷える」。
筋肉の質を上げることで、代謝は上がり・血流もよくなります。
代謝が上がれば、「痩せない」を解消できます。
その第一歩として、一日200グラムの赤身のお肉を摂取し
筋肉の質をどんどんよくすることがポイントです。
筋肉の質が上がれば、体がだるい・疲れやすいは解消できます。
●赤身肉のL‐カルニチンで脂肪燃焼をサポート
赤身のお肉にはL‐カルニチンが含まれています。
羊肉に多く含まれるほか、牛や豚の赤身にも含まれています。
脂質をエネルギーに変換する時に必要な成分であり、脂肪燃焼をサポートします。
カルニチンは体内でも生成されますが、不足すると脂肪酸は脂肪組織に再合成され、そのまま体脂肪として蓄積します。
*L-カルニチンは体内で合成されるアミノ酸です。
脂肪燃焼に有利なアミノ酸です。
年齢と共に「痩せなくなった」と思うのは体内で
L-カルニチンの分泌量が減少していることも考えられます。
● 更年期に必要な赤身肉の鉄分
女性に多い鉄不足。ただでさえ不足しがちになります。
ダイエットのために食事量を減らそうとするあまり、貧血に陥る人も少なくありません。
貧血の症状以外にも、疲れやすい、眠気、冷え性などの症状もあります。
赤身肉、特に牛肉の赤身には体内に吸収されやすい「ヘム鉄」が豊富です。
ヘム鉄は植物に含まれる鉄分の「非ヘム鉄」に比べ、5~10倍も吸収率が良いのが特徴です。
● ビタミンB12の働き
ヘモグロビンの合成をサポートする働きを持つビタミンB12は、赤身肉をはじめとする動物性食品に多く含まれる栄養素です。
ビタミンB12は、正常な赤血球を作りだす働きがあり、貧血になるのを予防しています。
DNAの主成分である核酸の合成にはたらきます。したがって、赤血球をつくる脊髄や、胃腸の粘膜など、細胞分裂の活発な組織は、ビタミンB12への依存度が特に高くなります。
赤身肉とビタミン B12の摂取は更年期の女性にとって必要なのです。
● 植物性タンパク質について
植物性たんぱく質を分けると2つに分類することができます。
・小麦タンパク(小麦に含まれており、筋肉回復や筋肉強化を促す)
・大豆タンパク(大豆に含まれており、緩やかにアミノ酸を取り入れることができる)
こうした植物性たんぱく質が不足すると、疲労回復ができにくくなり、疲れやすくなってしまいます。
また、過剰摂取をすると、ホルモンバランスを崩す可能性もあるので気をつける必要があります。
こうしたことから、厚生労働省は1日のたんぱく質の摂取量を「0.72×体重×1.25」グラムとしています。
例えば体重が60kgの人であれば54g摂取する必要があるとしています。
有酸素運動
深い呼吸で酸素を取り入れながら、ゆっくりエネルギーを燃やす運動です。
体内に取り込んだ酸素を使って糖質や脂肪を燃焼させ、エネルギーを生み出します。
運動した分だけ体内の糖(炭水化物)と脂肪がエネルギーとして使われるので、蓄積された体脂肪の燃焼によるダイエット効果が得られます。
先に赤身のお肉の摂取をお伝えしました。
赤身のお肉を摂取(L-カルニチン)したら有酸素運動を
しなければ脂肪燃焼効果は得られません。
運動することによって脂肪が遊離脂肪酸という形になり、血液に流れ出します。
その遊離脂肪酸をエネルギーに変えやすくする(つまり脂肪を燃やす)
お手伝いをするのがLカルニチンなのです。
*遊離脂肪酸とは体脂肪が分解されて血液中に放出された脂肪酸のことで、遊離脂肪酸は最終的に筋肉内のミトコンドリアで代謝され運動のエネルギーと変わるものです。
● 効果的な有酸素運動とは
有酸素運動とは、心拍数をあげない運動です。
簡単にできるものは…
● 大股で早足で30分ウオーキングする
● 踏み台を昇り降りする
じんわり汗をかく運動がポイントになります。
有酸素運動は、下半身の大きな筋肉を使うため筋肉量が増えます。
下半身の筋肉量が増えれば基礎代謝量がアップし、安静時の消費カロリーが向上します。
主に股関節周辺や太もも、お尻の筋肉と、腹筋、背筋が鍛えられます。
これによりシェイプアップ効果が得られます。
また、体幹の筋肉が鍛えられることで姿勢の矯正にもつながります。
ヒップや脚のラインが美しく整えられ、むくみの改善効果も見込めます。
脂肪燃焼効果もあります。
筋膜癒着を剥がす
更年期に入って筋力低下が起こり
「痩せなくなった」「太りやすくなった」と多くの方から
お悩みを伺います。
先に述べたように筋肉の質をあげることが大切ですが、
もう一つ非常に重要なことが筋膜リリースで「筋膜癒着を剥がす」です。
ここで!そもそも筋膜って何?筋膜癒着ってなに?と疑問に思う方のために
少しご説明をいたします。
筋膜と筋膜癒着とは…
筋膜とは
筋膜は筋肉を包んでいる膜です。
イメージするなら…お肉屋さんでヒレ肉のブロックを買うと
ラップでぴっちり包んでありますね。
そのラップが筋膜・ヒレ肉が筋肉です。
筋膜癒着とは
筋膜は栄養状態・血流の悪さ・姿勢で癒着を引き起こします。
痩せない理由は、筋膜の癒着が大きく関わっています。
筋膜の癒着があると、筋肉の動きが制限されてしまいます。
**更年期世代では筋膜の癒着により、肩こり・腰痛・頭痛・自律神経のバランスを
崩してしまう…という症状も出ることあります。
代表的なものが40肩・50肩です。
● 骨を覆っている筋肉は筋膜で覆われています。
この筋膜が癒着した状態だと血流・リンパの滞りを起こしてしまします。滞りにより血管を上から蓋をした状態になり血液の流れが悪くなります。血流が滞るとどんどん冷えは加速します。 筋膜リリースで筋膜を剥がすことで、筋肉の可動域が広がり血流が上がります。また筋膜リリースで内臓筋膜の癒着を取ることで腸の働きが上がり、内臓の動きも良くなります。
40歳を過ぎたら「痩せにくくなった」体を作った犯人
自分自身の生活習慣・食事・運動などが非常に大きな影響を及ぼします。
筋肉がスカスカのヘチマ状態では、代謝は上がりません。
血流も悪くなり「冷え」を加速します。
やせ細った筋肉だと
やせ細った筋肉の筋膜癒着は非常に剥がれにくい状態です。
そのために、自分でできることは栄養バランス・有酸素運動を
適度に行うことが必要となります。
筋肉の質をあげる
筋肉の質をあげる=代謝が上がる
筋膜の癒着を剥がす=血流が上がる
40歳をすぎたら「痩せにくくなった」体には筋膜リリースで筋膜癒着を丁寧に剥がし
血流をあげる・内臓機能を向上させることが非常に大切なポイントとなります。
● 体の代謝を上げていくには、筋膜リリースの手法が一番
筋膜の癒着を剥がすことで血管圧迫が取り除かれ
隅々まで滞りを取り血流を上げるからです。
これにより脂肪燃焼効率が上がります。
特に脇下のつまり・胸郭の圧迫を取り除くことで酸素が体に行き渡ります。
このつまりを取ることで、酸素が脂肪を燃やしてくれます。
要するに吸気効率と排気効率がアップして、
有酸素運動により脂肪燃焼率が上がるのです。
更年期で疲れやすく・太ってしまった・・・その理由
私のサロンには更年期世代のお客様が沢山お越しいただいております。
皆さん口を揃えて話すことは…
「40歳をすぎたら痩せにくくなった…」
そして「やる気が出ない」「疲れやすい」「だるい」といった症状も
感じています。
先にお伝えしたように筋力の低下と筋膜癒着が起こっている体が
更年期世代です。
若い頃の急激なダイエット・食生活の乱れ・精神的ストレス・睡眠不足が
蓄積し更年期という女性の体の代わり目に、「痩せにくくなった」という
現象が起こるのです。
社会的にも責任を背負い仕事に追われている世代でもあります。
自分の体に何が起こっているのかさえ、気づかず不調を抱えたまま
日々を過ごしている方も多いでしょう。
更年期で「痩せにくくなった」悩みを、打ち明ける場所があれば
解決策を提案してくれる場所があれば…
きっと気持ちが少し楽になるはずです。
「毎日訳も分からず、だるくて疲れて…やる気さえでない」
「イライラして、鏡で自分の体を見て嫌悪感さえ感じてしまう」
「女じゃなくなったから太るの?」
「更年期はもう人生の終わりかと思った」
心に溜まった更年期のストレスを一気に吐き出したお客様。
心がスッキリし、筋膜リリースで体もスッキリした時
「体が軽い!さっきまでの重だるい体はなんだったのかな?」
「私もちゃんとやれば変われますよね?」
「痩せたいと思っていたけど、体が重くては心も重くなりますね。」
「体って本当は軽いんですね、これならうごけますね」
「綺麗って健康じゃないと手に入らないんだ!」
更年期で「痩せにくくなった」体を私に預けてくださったお客様の
言葉を聞いて今回の記事を書かせていただきました。
ほんの少し体をいたわり、大切にすることで確実に変化していきます。
そして心と体は一体だということを忘れないでください。
まとめ
「40歳をすぎたら痩せなくなった…」
更年期の体の変化は、心も揺れ動かします。
些細なことで落ち込んだり、生きていることが辛くなったり
焦燥感や孤独感…
様々な感情が湧き出てきます。
その心の動きを体にも敏感に反映されます。
そして女性にとって体の変わり目の更年期は
10代〜35歳くらいまで、どのような食生活・生活習慣を過ごしてきたかで
症状の表れ方も違ってきます。
更年期だからもう遅い…ではなく
更年期だからリセットできる!とマインドチェンジしていただきたいです。
私も現在54歳、更年期真っ只中です。
50歳の時に、体を変えるため体質改善をしました。
筋肉がスカスカのヘチマのようにやせ細り
体は疲れやすくだるい毎日を過ごしていたのです。
腰の痛みから筋力低下を知り
このまま歳を重ねたらどうなるか?
シュミレーションした時は、さすがに落ち込んでしまいました。
お腹周りにお肉が着き始め、体のラインもぼんやりし始め…
これではいけない!綺麗を提供する私自身が更年期で
心も折れ体もキチンとケアできないなんて…
そこから4年地道に体を変える努力をした結果
今では質のいい筋肉・冷えも感じず・ボディラインは
自分でコントロールできるまでに変化を遂げました。
自分の経験値があるから、お伝えできることがあります。
「体は何歳からでも変えることができます。」
「更年期は新しい自分と出会うためのほんの少しの暗いトンネル」です。
痩せなくなった…と嘆く前に、自分の体を丸ごと変えてみる一歩を
踏み出す準備をしてみませんか?