ちきりんが自動運転に関するブログ記事をあげています。 その中で、下記のように書かれています。
鉄道や地下鉄の駅ができたら駅前は急速に開発されますよね?
でも今までは、高速道路の出入り口が作られたからといって、必ずしもその周辺が発展するわけではありませんでした。
この鉄道と高速道路の差は、「誰でも簡単に行けるかどうか」だったんです。
日本は田中角栄先生のおかげで、地方の隅々まで高速道路が整備されています。高速道路の入り口が近いエリアでは、すべての施設の商圏が一気に何倍にも拡大することでしょう。
しかし、先日取り上げた宇都宮インターパークのように、高速道路のIC周辺はずっと前から大きな商圏を持ち、周辺の発展に貢献してきました。
特に、通常のショッピングモールより商圏の広いアウトレットモールは、高速道路の出入り口付近にオープンされることが多いです。
三井アウトレットパーク木更津
しかし、すべてのIC周辺がこのように開発されているわけではないのも事実です。 ただ、鉄道と高速道路の差は、「誰でも簡単に行けるかどうか」などではなく、単純に大手の企業が力を入れて開発したか(もともとそれだけの魅力がある地域だったか)によるところが大きいと思われます。
そもそも、この時勢に鉄道や地下鉄を作る地域は、大都市周辺の開発と人口増加が見込まれている地域であり、主に都市圏の間を通す高速道路とは全く地域事情が異なります。
高速道路と事情が近いのは新幹線の駅でしょうが、新幹線の途中駅が必ずしも発展していないのは周知の通りです。
自動運転の導入によって、IC周辺の魅力が増すのは事実でしょうが、すでに魅力的なIC周辺は開発が進んでおり、魅力のないIC周辺の開発を推し進められるほど強力なものにはならないでしょう。
自動運転技術は社会の価値観を一転させる可能性があるものだと思いますが、その本質は人が運転しなくても車が動くではなく人が乗っていなくても車が動くことにあると思います。 しかし、現在の法律上では前者は導入できなくもないですが、後者については難しいため、自動運転が社会に本当のインパクトを与えられるのはもう少し先になりそうです。 そのあたりのことも、おいおい書いていきたいと思います。
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