韓国最古の著述「判比量論」写本の一部、日本で追加発見

韓国最古の著述「判比量論」写本の一部、日本で追加発見

 韓国に伝わる最古の著述は、新羅時代の僧侶、元暁(617-686)が著した「判比量論」だが、そのうちこれまで知られていなかった部分が日本で新たに発見された。

 東国大仏教文化研究院HK研究団は24日、元暁のの生誕1400年を記念し、神奈川県の金沢文庫と共同で開催した「元暁と新羅仏教写本」と題する学術会議を開いた。席上、慶応大の岡本一平講師は、京都の東寺から流出し、現在は個人が所蔵している古書の写本の断片が判比量論の一部だと確認されたと発表した。

 写本が入っていた箱には「昭和44年秋、西郷山荘で梅渓が記す」と書かれており、「梅渓旧蔵本」という名前が付いた写本は縦25.7センチメートル、横7.7センチメートルの紙1枚に1行20文字で5行、計100文字が草書体の漢字で書かれている。岡本講師は「写本の破片は製作方法や書体がこれまで確認されている判比量論の写本の断片と同一であり、同じ本の一部と推定される」と指摘した。漢字100文字の前半29字は日本の僧侶、善珠(723-797)の著述に引用された判比量論と一致し、残りはこれまで知られていない部分だ。

 元暁の仏教写本を代表する判比量論は、完全な形では残っておらず、写本の断片のほか、韓国、中国、日本の仏教文献に引用された部分から復元が試みられている。判比量論の写本の断片で代表的なのは、1967年に日本の学者、神田喜一郎が家に伝わってきたものを公開し、その後大谷大博物館に所蔵されている「大谷本」だ。1行20文字、105行、計2100字に及ぶ内容で、全体の約5分の1と推定される。また、昨年には落合博志・総合研究大学院大学教授が所蔵する1行20字、9行、計180字の「落合本」が公開された。

イ・ソンミン上級記者
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