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サルビア救急 黒は死 

先日、根っこを水浸しにしたせいでツムジをまげてしまった二株の、その後をご紹介します。

10日ぐらい前でしょうか。


まずこれ。
FJ310005.jpg

こうなりました。
FJ3100q21.jpg
太いほうの茎はきれいな緑を保っています。芽吹いているので大丈夫そうです。細いほうの茎はだめですね。

トップ近写。
FJ310h020.jpg
うぶな色をしていた若い芽が、どうにか葉っぱらしくなりました。

ここまできたら一安心してもよさそうです。レスキュー成功しました。


もう一株。
FJ310007.jpg

こうなりました。うわあ。
FJ31d0019.jpg
若芽らしいものがかろうじて見られますが、なんだか干からびてますね。

葉っぱは茶色く枯死しました。

根っこがまったく機能していない状態で、若い芽を生かすために、葉がたくわえた栄養や水分を提供して、まず犠牲になります。

孤立した若い芽はまもなく枯死するでしょう。


根元を拡大しました。
FJ31d0017.jpg
黒から茶色に侵されて、細胞が死んでいます。

このまま茎をいっきに黒が駆けのぼり、あっという間に頂点へといたります。


そうなる前に、健康な部分だけでも切り離して、発根するのを期待しましょう。

手の施しようがなくなるまで、手をつくしてみようと思います。


切断してみました。
FJ31d0022.jpg
真ん中から上へかけて、まだきれいな緑をしていますね。

下半分は茶色がかったいやな色です。枯れた葉っぱとあわせて切り落としましょう。

結果。丸坊主になってしまいました。
FJ31d0023.jpg
茶色がかったところを少しでも残すと、そこから一気に死がひろがっていくことがあります。

健康な緑色だけになるように、トリミングしましょう。


こんな、根も葉もない無力な生体は、自然に放置していては、当然枯れます。

養生用に簡単な温室を用意して、サルビアが活動できる最適の環境をととのえたら、発根をしずかに見守りましょう。


サルビア植え替えのサイン2 -スリット入り鉢-

まずは、先日の記事サルビア植え替えのサインと同内容です。

FJ31003w7.jpg

元気にそだっている株ですが、全体的に茶色くコゲたような点があったり、葉っぱがヨレたものがあったり、何かしら不満を抱えていそうです。

地上と鉢のバランスをざっと見ても、鉢が手狭に感じられます。

やっぱり鉢を持ち上げて見ると、
FJ31003s9.jpg

白い若い根が→植え替えましょう、という流れまでは同様です。


根鉢を取り出してみます。

わ。
FJ3100q40.jpg

根っこが鉢の周りをグルグル取り囲んでガチガチになっています。サークリングです。


根っこは、息苦しいとき空気のある方向へむかって成長します。

用土と鉢の間の隙間には新鮮な空気が豊富なため、鉢の中の用土を取り囲むようにして根が回ります。

このような根の張り方は、用土を効率よく利用していないのは明らかです。

また用土を根っこが包み込んでしまうため、鉢の中の通気性はいっそう悪くなってしまいます。


植え替えのために、ガチガチに詰まった根鉢を、元気な根っこをいためないように、丁寧に、ほぐします。
FJ310041q.jpg
ほぐしてみれば、根っこの量はたったこれだけ。

根づまりをおこしながらも根量は貧弱です。このことに地上部が不満を漏らしているようです。


サークリングによる根詰まり対策に有名な、スリット鉢があいていたので、使うことにしました。
FJ3100d42.jpg
用土全体にまんべんなく根っこがはる効果が期待できるので、植え替え回数を減らせます。

スリットを入れることで通気や水はけを確保し、限られた用土を最大限利用できるような設計になっているようです。

FJ31004k3.jpg

根鉢を崩してしまったので、新しく根が張りはじめるまで、日陰で安静にします。

根っこが痛んで水が飲めない状態の株を、直射日光に当ててしまうと簡単に干からびてしまいます。






しめり気を絶やさず、でも水浸しにはしないmoist,but not wet 

葉っぱが下からボタボタと落ちはじめて、写真のような無残な有様になってしまいました。

FJ310007.jpg


ですが、この時点で「枯らしてしまった!」と判断するのは、まだ早いです。

FJ310008.jpg

茎は全体的に元気そうな緑をたもっていて、また脇の新芽もこれから成長が期待できそうです。

ほうっておけば確実にかれるだろうので、ここで打つべき手を打ちましょう。


地上部に大きな変化が起こるのは、地下部に大きな変化が起こるためです。

鉢を持ち上げてみると、水でずっしりと重い。やはり。

(これは、朝夕調子に乗って水をまきすぎたせいで、鉢のなかを水浸しにしてしまったようです。)

葉っぱと根っこは密接につながっています。根っこが死ぬと葉っぱも死ぬのです。


清潔な用土に植え替えて、根の通気をふたたび確保したら発根を待ちます。

水は当分のあいだ干し気味で。葉っぱがないから蒸散もないのです。

地上部は直射日光を当てず、湿度を維持して。

涼しいときなら簡易温室でハコイリ管理もよいです。


もう一株、やってしまいました。

FJ310005.jpg

これも同様の理由で復活可能、同様の措置をとります。

鉢内の環境を改善したら、目をかけながら放置。手は出さないこと。



サルビアはあまり根っこからゴクゴク水をたくさん飲む植物ではないようです。

私は特別に「水やり」をしていません。葉水をするだけで十分な量の水を与えているような気がします。

地上部は乾燥に注意して管理するように、地下部は過湿に注意して管理するのがよいと思います。


キーワードは、moist but not wetです。

乾燥はさせるな、だけど水浸しにするな。しっとりとさせておけ。

サルビア栽培環境 うるおいが大切 6月18日

久しぶりに、まとまった雨が期待できそうです。

サルビアを室内など雨のかからない場所で栽培されてる方は、シャワーを浴びさせるようなつもりで、戸外に出してやるのもよいです。

うるおいがあると、葉がピンとして色も鮮やかで見るからに健康そう。美しいです。


このところの高温・乾燥には、植物たちにもナンギであったろうと思います。

サルビアは、コンクリートの上を砂埃が舞うような高温乾燥状態がムリです。


なにがムリかというと、空気が乾燥しすぎていると、植物は呼吸を停止させて、同時に成長も止めてしまうからです。

体内の水分が外へ逃げていかないように、呼吸を止めてしまう

=蒸散transpirationに支障が出るからです。


よく蒸散するということは、タイシャがカッパツであるということです。

スクスクとよく伸びさせるために、効率よく蒸散できる環境を用意してやりましょう。

「うるおいが大切」という話です。


サルビアが猛暑だってのりきるために。

・朝夕打ち水をする。室内だったら葉水。

室内だったら霧吹き。外だったらホースでシャワー。空中の湿度を高めることが目的。

注意。これは水やりとはちがいます。鉢の中じゃなくて、空気を湿らせるのが目的。

だから、「葉っぱに水をかける」とことが目的じゃなくて、しっとりしたいい空気をつくりましょう、ということです。

・鉢のまわりをほかの緑で囲む。

緑をくっつけあってかためておくと、日よけになったり保湿になったりしてよいです。

コンパニオンプランツとでも考えます。

・雨は積極的に浴びさせる。

今の時期、暑くて温室も使えないので、うるおい補給のよい機会と考えています。



・でも鉢の中は、絶対に、ムレさせない、ウェットにしない。

水っぽい話ばかりしてしまいましたが。

健康な根の成長には、酸素も欠かせません。

うるおいうるおい連呼して鉢を水浸しにしていては目も当てられません。

「水を飲みたそうな顔」をするまで、「水やり」は我慢しましょう。

水やりが一番むずかしい。「水やり10年」です。




気温はまだ30度超えることもあまりなく、日差しもそんなに強くありません。

いまがサルビアの生育に適した季節だと思います。

夏を越せるだけの体力を今のうちに養っておこうと、自分にも言い聞かせています。







サルビア植え替えのサイン

「目肥やし」ということをよく言います。

何はあたえなくとも、毎日目をかけてやることが大切、ということでしょう。

植物の微細な変化に敏感でありたいです。

おや?
FJ3100s10.jpg
成長点の黄味がかった色調が目に飛び込んできます。

異常のサインはまずトップ=成長がもっともさかんな点に現れます。
FJ31s0011.jpg
この感じは、ああ根っこだなと直感します。経験上。

葉の先端のコゲてるものはだいたい根っこの異常です。

これが、植物の声にならないコトバだと思います。


もちあげてみて、ああやっぱり。
FJ31s0012.jpg
鉢が手狭のようなので、一回り大きい鉢に植え替えます。

はみ出た根っこは根毛もきれいな白色をしていて、まだ若くて元気です。

このまま放置していたら、水を吸収できないまま根毛が死んでゆき、茶色く老化した根っこになるでしょう。



根にダメージの少ないうちに植え替えができました。
FJ31s0014.jpg
株が古くなった用土に飽きたり、根っこがダメージをうけたりすると、目に見えて成長が鈍ります。

根っこが未発達の状態なのに、水をあたえすぎて根腐れをおこしていることに気づかないで、水をあたえつづけてしまう、ということもよくある話です。



目に見えない部分を目に見える部分から推測する、ことばにならないことばを聴く、という話でした。

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