好きな芸能人はたくさんいて、可愛いと思う女優さんも、カッコイイと思う俳優さんもいて、それでも何があっても味方でいたいと思うのは、明石家さんま ただ一人だ。どうか誰も彼をかなしませないでくれと願ってしまうのも。
先日、稲垣吾郎、草なぎ剛、香取慎吾はジャニーズを辞め、中居正広はジャニーズに残留することを決めたというニュースがあった。私は、このSMAP解散騒動において ””裏切り者”” はいないと思っている。ただ、それぞれの優先順位が違っていただけなのだろうと。木村拓哉はマネージャーよりジャニーズを選び、稲垣吾郎、草なぎ剛、香取慎吾はジャニーズよりマネージャーを選んだ。そう、四人は選んだ。それだけのことだ。
では、中居正広は、何を選んだのだろう。
ああ、どうして、私が誰より傷ついてほしくない明石家さんまは、あんなにも無意味に悪意に晒されなければならなかったのだろう。
なんだったのだ。なんだったのだろうか、この一年半は。こんなに悔しい思いをした一年半の結果が、こんなことになるとは思わなかった。
2016年1月の解散騒動があってから、SMAPファンは辛かっただろう。それは私の想像以上に。しかし、さんまファンだって思いがけなく苦しかった。そう、本当に、思ってもみないことだったのだ。SMAPファンが、明石家さんまをあれほど罵り、見下し、憎むなんて。
今、いろいろなことを考えながら文章を打っている。SMAPが好きだった。SMAPファンが、好きだった。私が勝手に好きだっただけだ。そんなこと、知ったこっちゃないよと言うだろう。それでも。
夏は『さんま・中居の今夜も眠れない』を眠い目を擦りながら観て、クリスマスの時期になると『さんま×SMAP』をケーキよりも楽しみにしていて、新年は『さんタク』を、これを観なければ年は明けられないとむりやり移動の車で観ていた。明石家さんまとSMAPの共演を、ワクワクしながら観ていた。なんだかおもしろくてさあ、華やかで、スペシャル感があって、好きだったんだよねえ。SMAPって他のアイドルとはやっぱり違うな、なんて思っちゃったりしてさ。
お笑い界のトップと、アイドル界のトップが肩を並べている。明石家さんまが笑ってて、SMAPが笑ってて、それだけでよかった。
それだけで、私は、こころのそこからテレビを楽しめた。
SMAPファンは、もう、明石家さんまとの共演なんて思いだしたくもないだろうか。私もだよ。あなたたちは随分、随分 彼に酷い言葉を投げかけてくれた。それが、彼が本当に発言した言葉に対してなら、仕方ないと思える。しかしほとんどは、よくもまあそんなにも歪んだ解釈ができるなと感心するほど、明石家さんまの発言を勝手に捻じ曲げては怒っていた。もしくは、盲目に信じている、虚像の ”真実” と違っていると言っては怒っていた。私は明石家さんまのファンだけれど、明石家さんまほどひとが好きではないのだ。だから、許さない。忘れない。あなたたちが明石家さんまを許さないように。
でもな、私はほんとうに、SMAPが好きだった。SMAPファンが好きだった。
だから、諦められない。こんなことになっても。
楽しかった。楽しかったよなあ。さんスマでさ、中居くんのオチのない話を、ただ聞いてるさんまさんとかさあ。あのさんまさんがだよ!?自分から突っ込まずに黙って聞いてんの!!凄くない!?凄いんだよ!!中居くんなら、自分がオトしどころを用意しなくても自分で完結させるだろうって思って聞いてたってことでしょ。すごい信頼だよ。長い間、二人でトークやってたんだもんなあ。任せられるって思ったんだろうなあ。さんまさんと中居くん、きっといい関係だったよね。なあ、何もなければさあ、あんな二人が今も見れてたよね。考えたって、無駄なことなのかな。
木村くんが、さんまさんに「いけ!」って足で合図したのも個人的にはグッときた。木村くんにとってさんまさんが、そうやってちょっと雑な行動をとっても大丈夫と思っている相手なら、それはなんと嬉しいことだろうと思った。スーパースターである木村くんにも、 ”甘えられるおとな” の存在は絶対に必要で、もしそれがさんまさんならどんなにいいだろうって、私はさんまファンだから、スーパースターの木村くんが好きだから、そう、思っていたんだ。
今でも木村くんが、さんまさんの腕を遠慮なくグイッと引っ張るとか、くだけた口調で会話してるのとかを聞くとニコニコしてしまう。二人、変わらないでいてほしい。この世に不変なものなどないとわかっていても、ずっとこのままでいてほしい。それも、無理なのだろうか。いつか、そんな日もあったと懐かしむような、ただの ”いい思い出” になってしまうのだろうか。
後輩アイドルグループの番組に初めてさんまさんがゲスト出演したとき、それはもうボロカス言われたんだ。うるさい、おもしろくない、彼らと合わない、………とにかくいろいろ言われた。仕方ないことだけどね。でも、そのときに、ああ、SMAPファンは優しかったんだなあって。ずっと共演を喜んでくれていたよね。さんまさんのことを、うるさい老害だなんて言わなかった。もちろん、ほんとのほんとに昔はツイッターなんてなかったから、そんな感想が目につかなかっただけかもしれなかったけど。
いや、そうだったのかな。もしかして、ほんとに、私が気づいてなかっただけで、SMAPファンもずっと、さんまさんを疎んじていたのかな。今となっては、その可能性も否定できないのが、何よりかなしいな。
でも、それの方がいくらかマシに思える。そうだったら、私はこんなに苦しまずに済む。だって、さんまファンの私にとって、SMAPとの思い出が、SMAPファンとの思い出が、あんまりに楽しくて輝いているので、諦められない。SMAPファンに、あれだけ明石家さんまが傷つけられても、私はSMAPもSMAPファンも「もうどうでもいい」と切り捨てられない。明石家さんまとSMAPの共演は、これからも見られるだろう。SMAPが解散して、個人活動になっても、共演する機会はいくらでもある。彼らが仲違いしたわけじゃないのだから。けれど、ファンは違うでしょう。確実に亀裂は入っていて、何もなかったようにはできない。
あなたたちは共演を喜んでくれるだろうか。私は、どうか誰も彼をかなしませないでくれと願いながら、その反対側のこころで共演を嬉しく思うだろう。テレビにかじりついて観るだろう。ばかなファンだよ。わらってくれて構わないよ。
あなたたちがあっさりと明石家さんまを切り捨てたように、私もそうしたかった。あなたたちの最優先はSMAPなのだから、その行動は正しい。ファンとして、その対象を守るために、誰かを嫌わなければならないことがあるのだろう。それが明石家さんまだった。かなしいよ。戻ってきてほしい。けれどやっぱり、何もなかったことにはできないから、このまま決別するしかないのだろうな。
あーあ、それにしてもあんまりじゃないか。
報道通り、中居正広がジャニーズに残留する理由が木村拓哉を守るためなら、稲垣吾郎と草なぎ剛と香取慎吾を守るためなら、どうしてもっと早くにSMAPを守ってくれなかったんだ。解散する前に、守ってくれなかったんだ。そう思ってしまう。この一年半、なんだったんだ。無意味に傷ついた一年半は。中居正広もジャニーズ脱退、の方がよっぽど納得できたよ。
今はただ、秋に放送予定の27時間テレビの、その深夜枠の情報を待つ日々だ。
どうあっても、明石家さんまが傷つけられるようなことがありませんように。そう願っているのに、例年通り、明石家さんまと中居正広が笑い合うのを見たいと思ってしまう私をゆるして。
【 2016.06.25. 16:02 追記 】
誰かが読んでくれて、誰かが「わかるよ」と言ってくれたらそれだけで救われる。そう思って書いた記事でしたが、予想以上にたくさんの方々に読んでいただけて、さらにツイッターではリプライで思いを伝えてくださった方々もいらっしゃって、驚いています。お声がけしてくださった方々、本当にありがとうございます。
追記は後だしジャンケンみたいであまり好きではないのですが、私の説明が足らなかったのだな…と思う点があり、その部分だけまとめてこちらでお話させていただきます。
・解散騒動があって尚、明石家さんまをずっと応援してくださっているSMAPファンの方へ
ツイッターのリプライで、「私はさんまさんが好きです」「応援しています」と言葉をくださった方がたくさんいて、さらには「同じファンとして申し訳ないです」と言ったような、謝罪の言葉を添えてくださった方もいて、私が反省している状況です。明石家さんまが好きだと伝えてくださること、嬉しいです。しかし、私に謝っていただく必要など、全くないのです。
SMAPファンの方々、全員が全員 さんまさんを悪く言ったわけではないと知っていたはずなのに、配慮が足りずにお気を遣わせてしまいました。ごめんなさい。この記事は「無意味に明石家さんまを貶したSMAPファンとの思い出を何故か捨てられない」と言いたいだけのものだったので、明石家さんまを一度も悪く言ったことのないあなたは、この記事本文にでてくる ”SMAPファン” とは無関係なのです。謝らないでください。誰が読むかを深く考えず、感情のままに文章を書いていた私に落ち度があるのですから。
・私たちも明石家さんまに傷つけられていたのに…と悲しんでいるSMAPファンの方へ
解散騒動後、SMAPファンの方々は彼らを心配し、その不安さからいろいろなことに敏感になっていたことと思います。さんまファンの私でさえ、ニュースやインターネット上のSMAPに関する記事に飛びついていたのですから、ファンの方々の心労は私の比ではないでしょう。
明石家さんまは芸能人であり、彼が公の場で発言したことに対して賛否両論があるのは当然です。また、好き嫌いがあるのも当然のことです。私は明石家さんまが嫌いなひとに、好きになってくれだとか、明石家さんまが嫌いなお前なんか嫌いだと言いたくてこの記事を書いたわけではありません。
私は、彼を ””無意味に”” 傷付けた方々に対して、「許せない」と言っているのです。
記事本文でも書きましたが、彼が発言したことに対する批判は仕方がないと思います。しかし、発言を捻じ曲げて勝手に解釈したり、勝手に思い描いている ”こうであるはずの真実” と違うと言って怒ったりするのは、ひどい話ではありませんか。例えば明石家さんまが、俺はペガサスはピンクやと思うね、と言ったとしましょう。事実は、誰にもわかりません。しかし、あなたたちはペガサスを白だと思っている。そのときに、「いいえ、私はペガサスは白だと思います!!」と主張し対立することと、「何を言ってるの!?ペガサスは白に決まっているじゃない!なんで見てもいないのにピンクだなんて言うの!?もう関わらないでください!」と噛みつくのでは、あまりに違います。私が怒っていて、許せないのは後者なのです。意味なくひとを罵倒し、中傷する行為を、私は善しとは思いません。
明石家さんまの発言で傷つき、悲しみ、彼から静かに離れた方へ。ただのファンである私が明石家さんまを好きでいてくれなんて言えません。あなたはあなたの大切なひとを、応援してください。
明石家さんまを必要以上に攻撃する方へ。記事本文の通りです。けれど私は、そんなあなたすら諦められない。これも、本文の通りです。
この二点だけ、どうしても説明したくて追記をさせていただきました。記事に関する様々なご意見、ご感想ありがとうございました。ぜんぶ読んでいます。(引用RTは返事しない、と教わったのでお返事は控えさせていただいてますが、もちろんコメント拝見しております…!ありがとうございます!!)
長くなりましたが、これにて最後にしたいと思います。
ここまで読んでくださって、ありがとうございました。