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 ハンセン病療養所の入所者らを迎え、いのちや人生の最期を考えるフォーラムが24日、大阪市内で開かれた。映画でハンセン病の元患者役を演じたことがある女優の樹木希林さん(74)も参加。自身のがんの闘病体験などをふまえ、「(ちょっとした)喜びを見つけて、気持ちが沈んだら、笑う。こういう生き方をしてきた。みなさんも見つけて」と呼びかけた。

 鳥取市のホスピス医で作家の徳永進さん(69)が企画。ボランティア団体「FIWC関西委員会」が主催し、500人が集った。

 フォーラムでは、ハンセン病患者に対する隔離政策による孤独や偏見のほか、生きがいについて語られた。国の隔離政策は1996年に終わったが、いまも全国13療養所に1468人が暮らす。平均年齢は85歳と老いが著しい。

 岡山の長島愛生園に70年暮らす石田雅男さん(80)は「病を受け入れることができなかった」と語る一方、最近、施設の友人をみとった経緯を明かした。「彼は『わしの人生、悔いはない』と手を振って逝った。私もそうなりたい」

 ゲストとして参加した樹木さんは、60歳をすぎて乳がんが見つかった。がんは全身に広がり、闘病しながら映画などに出続ける。2015年に公開された映画「あん」(河瀬直美監督)では、ハンセン病を病んだ主人公を演じた。

 フォーラムでは人生の終末の迎…

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