NASAが発見した太陽系外惑星候補の数は増える一方だが、このほど新たに219個の惑星が追加された。その中には、地球のように温暖な岩石惑星と考えられるものも10個含まれている。
今回発見された太陽系外惑星の中には、これまで見つかった中で最も地球に似ている可能性のあるKOI 7711.01という惑星も含まれている。この惑星は地球の約1.3倍の大きさで、地球から1700光年離れたところにある太陽に似た主星のまわりを回っている。(参考記事:「地球に「最も似ている」太陽系外惑星を発見」)
重要なのは、主星からこの惑星までの距離が、表面に液体の水が存在するのにちょうどよい範囲にあることだ。
6月19日にこの発見について発表した米SETI研究所のスーザン・トンプソン氏は、「この惑星が主星から得ている熱の量は、地球が太陽から得ている熱の量とほぼ同じです」と言う。しかし、「この惑星については、わからないことがたくさんあり、地球の双子が見つかったとはまだ言えません。今後、惑星の大気や水の有無などを明らかにしていく必要があります」と慎重だ。(参考記事:「太陽系外の岩石惑星に大気、初めて確認」)
これまでに4000個以上の候補を発見
この4年間、ケプラー宇宙望遠鏡は空の狭い区域を観測して4034個の太陽系外惑星候補を発見し、そのうちの2335個が実際に惑星であることが確認されている。(参考記事:「ケプラー初成果、5つの系外惑星を発見」)
「ケプラーが発見した惑星のほとんどが、海王星より小さいものでした。ケプラーのおかげで、私たちはこうした地球サイズの小さな惑星の存在に目を向けるようになったのです」と、トンプソン氏。(参考記事:「NASAのケプラー衛星、複数の地球型惑星を発見」)
さらに重要なことは、この観測結果には、科学者たちが太陽系外惑星の統計的研究を始めるのに十分な情報が含まれている点だ。「これまでは、新たに発見された太陽系外惑星を個別に研究してきましたが、今後は、地球型惑星が銀河系にどれだけあるかを明らかにしていきたいと思っています」とトンプソン氏は語る。