佐藤恵子
2017年6月24日18時41分
「絶交します」
ひとことだけ、便箋(びんせん)に書いて投函(とうかん)した。京都府精華町の中田清美さん(67)が、高校2年のとき。宛先は親友の「ともこさん」。
あれから50年。大好きな友だちに送ってしまった手紙のことが、ずっと気になっている。
大阪の高校に入学した日。隣の席が、ともこさんだった。毎日、一緒の電車で通うようになった。帰り道にたこ焼き屋に寄り、休日は難波の街をぶらぶら。片思いの男の子が通う高校で運動会があった日、2人で会いに行った。
2年生でクラスが分かれた。新しい友だちもできたけど、ともこさんと過ごした毎日の方が楽しくて、寂しさが募った。
ある日。共通の友だちだった女の子に言われた。「ともこさんに、絶交状を書き」
なぜ、断らなかったのか。どう…
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朝日新聞社会部