最近ではパレスチナ自治区内に『The Walled Off Hotel』と題されたホテルをオープンさせたことでも話題を集めた覆面芸術家のBanksy(バンクシー)。社会メッセージを含む風刺的なステンシルアートで世界中のアートファンやセレブリティを虜にするそんな謎に包まれた芸術家のBanksyだが、今回遂にその正体についての(割と核心的な)新情報が登場。
その正体についてうっかり口を滑らせてしまったのは、1980年代にイギリス屈指のグラフィティアーティストとして名を馳せ、現在では“ドラムンベースの帝王”として世界の音楽シーンに名を馳せるDJ/プロデューサーのGoldie(ゴールディー)。イギリス出身のアーティストであるScroobius Pip(スクロービアス・ピップ)が手がけるポッドキャスト『Distraction Pieces Podcast』にゲスト出演したGoldieは、番組内で様々なトピックについてScroobius Pipと軽快なトークを繰り広げたのだが、話題が“Banskyがどのようにその名を世界に轟かせ、大きなお金を動かす存在になったのか”というものになった時に事件は起きた。
Goldieは「もはやTシャツに適当なバブルレターで“Banksy”って文字をプリントすればそれが売れてお金になるんだ」と発言し、「でも僕は別にRobert(ロバート)を軽蔑しているわけではないよ。彼は素晴らしいアーティストさ。彼はアートの世界を転覆させた存在だと思うんだ」と言葉を続けた。そう、彼はそのトークに熱くなるばかりBanksyを“Robert(ロバート)”とうっかり実名で呼んでしまったのである。
彼が口を滑らせたのは“Robert”というファーストネームだけではあるが、この“Robert”という1単語は、Banksyの正体はイギリスの音楽ユニットMassive AttackのRobert Del Naja(ロバート・デル・ナジャ)なのではないか、というこれまで囁かれてきた噂を更に確固たるものにするには充分だと言えるだろう。ちなみに昨年、噂が広がったRobert Del Najaは「自分はBanksyではないけど、Banksyは仲の良い友人」という旨のコメントを発表している。
今回のGoldieによる“Robert”発言でBanksy=Robert Del Naja説が更に濃厚になったわけだが、Banksyの正体はイギリス・ブリストル出身で現在42歳のRobin Gunningham(ロビン・カニンガム)という人物だとする噂も未だ一部の人から支持されている模様。Banksyの正体が暴かれること自体が良いことなのか悪いことなのかの判断は難しいところだが、引き続き奇才芸術家としての新たな活動や作品が登場するのを楽しみに待とう。
言語は英語のみとなるが、Goldieによる“Robert”発言は下のプレイヤーで34:45あたりをチェック。
Whoops. Goldie might have outed Banksy as “Robert” (Del Naja) on a podcast. Fast-forward to 34 mins here https://t.co/wtL1vPKHBg.
— Kosso ? (@kosso) June 22, 2017