“思い出を胸に” 東北新幹線開業35年記念 「E4系」復活

“思い出を胸に” 東北新幹線開業35年記念 「E4系」復活
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東北新幹線の開業から35年になるのを記念して、かつて使われていた2階建ての新幹線「E4系」が、仙台から上野までの片道限定で運行されました。
24日午前、「MAX」の愛称で親しまれている2階建て新幹線「E4系」が、JR仙台駅に入って来るとツアー客のほか車両を見に来た大勢の家族連れや鉄道ファンが出迎えました。

この列車は16両編成の定員が1600人余りと、高速列車としては世界最多の輸送力を誇ってきました。しかし、より速い車両の導入で、5年前に東北新幹線での定期運行を終了し、今は上越新幹線だけで使われています。

「E4系」は24日、東北新幹線の開業35周年を祝おうと、仙台から上野までの片道限定で運行され、横断幕を掲げたJRの社員などに見送られながら仙台駅を出発しました。

家族でツアーに参加した仙台市の30代の男性は「息子が新幹線が大好きなので、きょうは思い出づくりに乗ろうと思いました。楽しんでくれるとうれしいです」と話していました。
小学生の長男と車両を見に来た40代の女性は「以前、子どもとよくMAXに乗っていました。もしかしたら仙台で見られるのが最後になるかもしれないので、たくさん写真を撮りたいです」と話していました。

「新幹線リレー号」も特別運行

東北新幹線が開業した当時、上野駅と大宮駅の間の在来線で活躍した「新幹線リレー号」も特別に運行されました。

東北新幹線が昭和57年に開業した時は大宮駅が終着となっていて、新幹線が上野駅まで開通するまでのおよそ3年間、在来線で「新幹線リレー号」が運行されていました。

24日は東北新幹線の開業35周年を記念して、当時と同じ「185系」の列車が上野・大宮間を走りました。列車が大宮駅に到着すると大勢の乗客たちは早速、東北新幹線のホームに向かい、開業当時の乗り換えを体験していました。

乗車した60代の男性は「きょうは当時の旅の気分を感じることができました。車両には国鉄のマークも付いていて懐かしかったです」と話していました。
また、30代の男性は「私が生まれる前に活躍していた列車で、一度乗ってみたいと思っていたので、実現してうれしいです」と話していました。