冴えカノ2期を最後まで見たけど、なんで倫理くんは美少女ゲーム(ビジュアルノベル。作中で作っているのはあくまで全年齢向け)を作りたいんだろう、というのがとうとう分からなかった。
さも当たり前であるかのように加藤がメインヒロインの美少女ゲームを作っている。なんで?他の媒体だってあるはずじゃん。
俺が説明を見逃してたのか、1期で説明あったのを忘れてるのか、原作では詳細が語られてたのか。だったらごめんなさいなんだけど。
メタな理由は即座に思い付く。倫理くんみたいな技術の無いワナビでも簡単に作れるから。あと作者が美少女ゲームのシナリオライターでもあるから。それから物書きとか絵描きとか音楽とかでヒロインいっぱい集められるから。
でもそれはメタな理由でしかなくて、今現在高校生で萌え系のオタやってる倫理くんが美少女ゲームにああまで入れあげている理由にはならない。
今って言い切っちゃったけど、アニメの背景のポスターとかフィギュアとかスマホ普及率とかをバカ正直に受け取れば、劇中年と放映年はほぼ同じなわけで。さすがに00年代前半ってことは無いはず。
だとすると、倫理くんはどうして美少女ゲームに対してあんなに熱を持っているのかが謎すぎる。
そもそも彼はどうして美少女ゲームに触れ、どうして美少女ゲームにハマったんだろう。
確かデカい箱の限定版をショップ別特典目当てに複数買いしたみたいなエピソードもあった気がする。そこまでの入れ込み、かなりなことだ。
けど(原作発刊時まで遡っても)美少女ゲームってとっくにブーム鎮火して、主要なスタッフが隣接業界に流出して(この作者もそうだよね?)、過去の名作も軒並みアニメ化済みで出涸らしの枯れ井戸状態。オタならほとんどが知っているような作品ももう出てこない。ある一本をプレイすることはあっても、ジャンル全体にあんなに熱を上げることはそうそう無いはず。
だから今あのジャンルにハマる人は、周囲に熱烈なファンがいるとか、何かよほどの衝撃を受けたとか、そういう理由があるはず。倫理くんにそういう説明があっただろうか。覚えていない。
たぶん美少女ゲームというかエロゲがオタクのたしなみというか萌えオタ趣味のメインストリームだった時代を過ごした人からすると、倫理くんの美少女ゲームに対するあの熱は、オタクとしてあって当然のものなんだろう。