宮野拓也
2017年6月24日03時00分
安川財閥の創業者が暮らした旧安川邸(北九州市戸畑区)について、所有者から譲渡を受ける市が、邸宅のうち洋館を解体する方針を示している。市が邸宅の活用策について意見を聞くため設けた懇話会では、洋館が文化財としての価値がもっとも高いとして反対意見が相次いだ。26日にある2回目の懇話会でも議論になりそうだ。
旧安川邸は国重要文化財の旧松本家住宅に隣接。安川電機などを創業した安川敬一郎の邸宅として建てられた。洋館は1926(大正15)年着工の木造2階建て。ほかに1912(明治45)年に若松から移築された大座敷や、和館、蔵などがある。
市によると、安川電機から邸宅の活用について持ちかけられ、敷地(約1万3500平方メートル)の無償貸与と、建物の無償譲渡が決まっている。同社は展示や周辺整備のため1億円を市に寄付する意向という。市は約6億円をかけて庭園を再整備し、大座敷を飲食スペースに改装する一方で、洋館は解体する方針だ。
だが、3月にあった懇話会の初…
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