母乳の成分は血液?|変化する母乳と必要な栄養素とは
女性は妊娠して出産すると、あかちゃんに母乳を与えていきます。
当たり前の様に思われるかもしれませんが、実は母乳を作るには色々な働きがあったり、作られ方があるのです。
そんな母乳の事に関して、色々まとめましたので参考にしてみてください。
目次
母乳は血液から作られる
ホルモンの働き
赤ちゃんが生まれるとプロラクチンと呼ばれるホルモンが分泌されることになります。
このホルモンが発生することによって乳房にたくさんの血液が流れ込むことになります。
もちろん、これだけでは母乳として出てくることはありません。
今度はオキシトシンと呼ばれるホルモンが分泌され、それが母乳を乳頭へと押し出してくれます。
つまり、プロラクチン、オキシトシンこの2つのホルモンのおかげで母乳は作られることになります。
一方、母乳は血液からできているとも言われています。
乳房の底の部分にある基底部というところから運ばれてきた血液が乳腺をたどって母乳へと変化します。
何故白いの?
ここで疑問なのが本来赤い血であるにもかかわらず、実際は白い液体から出てくるのはどうしてかということです。
これは、栄養分や白血球などは取り込まれるものの、ヘモグロビンなどの赤血球は取り込まれないというのが理由になっています。
おなかの中にいるときから赤ちゃんはお母さんの血を通じて栄養補給をしており、そのため、お母さんは栄養をしっかりととり、健康な状態を維持しながら赤ちゃんにちゃんとした栄養を届けるようにしていくことが求められ、より一層の健康管理が求められることになります。
母乳の成分は
母乳は大きく分けて4つの成分に分かれています。
ビタミンとミネラル
母乳におけるビタミンとミネラルは赤ちゃんにとってぴったりな感じで配合されており、後でビタミン剤が必要なことにはなりません。
鉄分などはあまり多く含んでないものの、赤ちゃんの場合は吸収率がいいため、多少少なくても問題ないようになっています。
脂肪
次に脂肪です。脂肪は赤ちゃんにとって大事な栄養源、エネルギー源ですが、お母さんの食事内容で大きく変化する栄養素となっています。
授乳のたびに変化するとも言われ、最初に吸った時、最後に吸った時では濃さが違うということもあるほどです。
最初は薄いものが出て、段々と濃くなっていくというのがメカニズムになっています。
タンパク質
牛乳に含まれているタンパク質とは違い、赤ちゃんが消化しやすいたんぱく質ということになっています。
このため栄養価も高く、お母さんの食べるもので変化する栄養素ではないため、そのあたりは安心です。
乳酸
牛乳よりも濃度の高い乳酸が入っており、カルシウムの吸収を助ける効果やビフィズス菌の成長を助ける効果があるなど何かしらに貢献しています。
こうした4つの成分によって形成されています。
母乳は変化する
母乳はその日その日でその中身が変化します。
初乳
初乳と呼ばれる母乳は出産から数日間の母乳のことを指します。
特徴は粘り気のあるねっとりとしたものであり、色は黄色がかっていると言われています。
この中には赤ちゃんを守る多くの抗体、成長因子なども含まれており、予防接種のような感覚で赤ちゃんに対して母乳を飲ませていくことになります。
最初は少量ですが、段々と腸の働きを良くしていき、初めての排便を促すという役目もあります。
移行乳
移行乳は初乳が終わり、それから2週間続く母乳のことです。
ここから段々と量が増えていき、黄色っぽい色をしていた母乳などにも変化が訪れます。
抗体などは減り、代わりに脂肪分や糖分といったものが増えていきます。
お母さんはこの時期から苦労が出始め、段々と張っていき、大きくなっていくため、注意です。
常にパンパンになり、搾乳機が手放せなくなる人も出てくるほどです。
成乳
最後に成乳です。
ここまでくるとまるで牛乳のような見た目になりますが、当然ながらその成分は全く異なります。
赤ちゃんの成長に必要不可欠なものがたくさん入っており、多くの赤ちゃんがこれを飲みます。
母乳もその時期、役割によって様変わりすることが明らかです。
母乳に必要な主な栄養素
カルシウム
母乳に含まれる栄養素として、まずはカルシウムがあります。
赤ちゃんに与えるカルシウムも必要ですが、母体を回復させるためにもそれが必要になります。
牛乳でとりすぎると、子供に対し牛乳アレルギーなどの原因を作ることにもなるため、牛乳以外で栄養素を補給するということも必要になっていきます。
葉酸
次に葉酸ですが、葉酸はお母さんの健康にとって非常に重要な栄養素となります。
母乳は血液で作られるため、その血液を作り出す役割を持つのが葉酸なのです。
成長促進にも効果的で、子供を大きくさせることを考えるのであれば、必要不可欠です。
また、母乳を通じてでしかその栄養素を仕入れることはできないため、非常に重要であり、粉ミルクではなかなか摂取させることができないとも言われています。
ビタミンD
ビタミンDはミネラルの代謝、骨の代謝にも関係している栄養素であり、これが不足してしまうと骨の形成に多大な影響を与え、例えば背があまり伸びなくなる、伸びにくくなる、運動の発達に遅れが生じるといった問題が出てきます。
大人でもこれが不足すると骨がもろくなってしまいます。
母乳だけで育てるのではなく、流動食などを通じてビタミンDを補給していくことも必要です。
質の良い母乳を作るには
ハーブティーの成分がオススメ
赤ちゃんにとって質の良い母乳を作っていくためには、ハーブティーがオススメです。
その理由はハーブティーに含まれる成分です。
フェンネル
フェンネルには、女性ホルモンが出やすくなる効果があり、そうすることで母乳の出がよくなり、体も温められるため、母乳が多くなるということにつながります。
母乳を与えるために水分補給は必須ですがこれにハーブティーを加えれば鬼に金棒です。
ルイボスティー
ルイボスティーも母乳にはよく、質を高める効果があると指摘されています。
ルイボスティーには豊富なミネラルが含まれているため、そのまま母乳につなげることが可能です。
ノンカフェインであることもルイボスティーがいいということを証明しています。
ネトルとローズヒップ
ハーブティーの中ではネトルやローズヒップもおすすめです。
ネトルの場合は血を作るハーブと呼ばれ、血液をきれいにする効果があります。
味もお茶のような味わいなため、ハーブが少し苦手という人でも安心です。
ローズヒップはビタミンCが豊富と言われており、母乳の出がよくなると言われています。
これらのハーブティーをうまく組み合わせて飲むことによって、母乳の出がよくなり、それでいて質のいい母乳を赤ちゃんに飲ませることができます。
まとめ
「母乳の成分は血液?|変化する母乳と必要な栄養素とは」いかがでしたか。
母乳はあかちゃんにとって、とても必要な栄養素です。
その栄養素を作るのは、お母さんです。
今回の記事を参考に、健康的な育児ができたらと考えています。
