あるいは,顕在化された呼吸現象の潜在要因における諸類型の試み
というような気分の論文タイトル的な日々が昨年後半であった。
ようするに,昨年は後半の半年,よく咳が出た。
時に,やや苦しく,しばらくはやや安静であったり,また風邪をひけば混合現象として攪乱され,という日々であった。
ただし,風邪のような風邪らしい咳ではなく,しわがれた老人の”けほ,けほ”というような情けない咳の場合が多かった。
診療所→街の内科→近所の耳鼻咽喉科→別の内科→駅前の耳鼻咽喉科
と,診断の平行テストを試みたが,どこも自分の診療科の古典的な処方をするだけだったので,
(耳鼻科は鼻に関心と処方が集中し,内科は肺のことを真っ先に気にして・・・)
ふたたび診療所に振り出しになって,老先生に「日本で一番信頼できる医者と医院を紹介してくれ,徹底的に検査して,真因を明確化したいのだ」と訴えて,呼吸器の大家?に紹介状を書いてもらい,
いよいよ明日は検査という前日は,準備万端整えていたところ,ちょっと飲みに行くかと寄った深夜型のゴールデン街で,「いや,ちょっと喉が不調で明日は検査だし」といいつつ,そのうち忘れて不摂生。
それはともかく,検査結果。
測定誤差も考慮して,11/27と12/11の2回とも,同じ検査をしてもらった。
検査といっても,息を吐き出すだけの簡単な検査で,すこしがっかり。こんなんで大丈夫か?とやや心細い。予想していたのは,血液はじめ各種体液の精査と,最新式の光学式検査装置の中に入れられて・・中からも外からも,臨床的にも,あらゆる角度から,というものだったのに。
呼吸機能検査報告書をみると・・・・
肺活量は予測値の124%,129%で,これなら人間ドックでも「ああ,立派ですね。お若い!」とか言われて,通過してしまうわけだ。
問題はフローボリューム曲線(FVC)であった。ピークフローは120%くらいで,なかなかいいのだが,そのあとの呼気の過程がだめであった。
実感的にいうと,「ふぅー!」と吐くのであるが,しっかり吐けないというか,へなへなとなってしまう
というのは極端な表現だが,なんというか,力が出ないというか,しっかりと踏ん張れないというか,そんな吐き方,呼気の勢力,桃色吐息か青色吐息か・・・。
そのプロセスの百分位の値は,100%点では120%もあったのに,75%点,50%点,25%点と進むにつれて,予測値の60%,40%,20%というくらいの調子で下回ってしまい,だめなのである。
(かといって100分の講義はできるし,カラオケで数曲は絶唱できるわけであるが)
このグラフをみると,正常であれば三角形のような下がり方なのに,三角形の頂点の右側がへこんだ形になってしまう。
やはり気管支に,なんらかの炎症があるのでしょう,という結論になる。これがアレルギー性か非アレルギー性かは不明。しかし気管支はなんらかの継続的な状態になっていることは間違いない。
これまで,こんな自覚はないが,もとから弱いのではないかとも言われる。しかし小児喘息と言われたこともなし。
さすがに60年近く,呼吸を休まず継続してきたので,臓器のうちの弱いところから,耐用年数に到達しつつあるのかも知れない。
人それぞれ,歯茎とか,眼とか,膝とか,弱ってくるわけである。
きょうの朝刊で津島祐子が腰痛を文化欄で書いていたが,腰も大切。
(やっぱり顔つきは太宰治に似ているなあ)
肺,心臓,肝臓,脳の検査は大丈夫,コレステロール問題は,運動して痩せれば大丈夫。時間的余裕があれば,きちんと歯磨き(電動式かったまま使ったことなし)。
可逆性試験の改善率は180CCという微妙な値ということらしい。喘息と断定できないが,改善効果が認められるから,喘息のような状態に近いことになっている。
もらった薬はオルベスコ。調べたら,喘息の薬。ステロイドである。副作用はほとんどない超安全という説明であったが。
即効性はないので,3か月くらい,毎日吸引している。ここのところ,咳はあまり出ない。このまま消えてくれ。
咳がとまりにくいとき,即効性のあるサルタノールを2回吸引したが,咳がとまる。やはり俺は喘息なのか?
医者には内緒で,麻薬性の水薬も,飲むと効く。
気管支が弱い男であることが判明した。こうなると晩年は,ゴッドファーザーのマーロン・ブランドのようなしわがれた声で,ということになる。