米俳優ジョニー・デップさん、トランプ氏の「暗殺」に言及
マーク・サベッジ、BBC音楽担当記者、グラストンベリー
米俳優ジョニー・デップさんが22日、英グラストンベリー音楽祭で観衆を前に、「俳優が大統領を最後に暗殺したのはいつだっけ」と問いかけた。
デップさんは、自分の出演映画「リバティーン」の上映にあたり、「ここにトランプを連れてきてくれる?」と発言。観客がブーイングすると、「ぜんぜんそういう意味じゃない。俳優が大統領を最後に暗殺したのはいつだっけ」と続けた。
さらにデップさんは、「はっきりさせておこう。自分は俳優じゃない。嘘をついて生活してるけど、もうだいぶたつ。そろそろ時期かもしれない」と話した。
デップさんの発言は、1865年に俳優ジョン・ウィルクス・ブースがエイブラハム・リンカーン大統領を劇場で暗殺したことを念頭においたものの可能性はある。デップさんは発言の真意を明確にしなかったが、自分の発言が物議を醸すだろうと認めていた。
「ちなみにこれはマスコミに報道されるし、ひどいことになる。単に質問してるだけだ。何もほのめかしてるつもりはないよ」
大統領暗殺をほのめかすような発言を著名人が公の場でするのは、これが初めてではない。
今年1月にワシントンで開かれた集会では、歌手マドンナさんが、「ホワイトハウスを吹き飛ばすことをすごく考える」と発言した。またラップ歌手スヌープ・ドッグさんはミュージック・ビデオで、トランプ大統領的なキャラクターに向かっておもちゃの銃を発砲した。
音楽祭の観衆は、デップさんの発言に驚いた様子だったが、同時に笑って反応していた。
しかし、ワシントン近郊で白人男性が共和党議員たちに発砲して重傷を負わせた事件の直後だけに、デップさんの発言を批判する意見がソーシャルメディアに書きこまれている。
米ABCニュースによると、大統領警護を担当するシークレットサービスは、デップさんの発言を承知しているという。
(英語記事 Glastonbury 2017: Johnny Depp talks of Trump 'assassination')