農業と障害者福祉が結びつく「農福連携」が各地で進んでいる。農作業を障害者が担うことで、担い手不足に悩む農業と、障害者の働く場を求める福祉側が補い合う仕組みだ。肝心なのは「橋渡し役」だが、秋田と山形では地元の大学が貢献している。
秋田県大潟村の道沿いは、7月になると赤いサルビアが咲き誇る。村の景観づくり事業で毎年約2万7千本が植えられている。その1割強は村にある障害者福祉サービス事業所「大潟つくし苑(えん)」で栽培している。知的障害などのある人たち10人ほどが、春から苗づくりに精を出している。
村から栽培を発注された業者が、手が回らない分を大潟つくし苑に委託している。そんな農福連携が実現して2年目。6月、苗は出荷できるほどに成長した。商品づくりは賃金増にも結びつき、作業が励みになっている。施設長の佐藤亘さん(39)は「しっかりした目的があり、いい花を作ろうという意欲につながっている」と話す。
作業に生かされているのは、村…
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