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石破茂 自由にものを言わなくなった自民党

加計問題の原因は何か

 加計問題の対応をめぐり、安倍政権の支持率が急落しています。加計問題や森友問題の原因の一つは、官僚や政治家たちが安倍首相に対して言うべきことを言わなかったことにあると思います。しかし、官邸内や党内で意見を戦わせることができないのであれば、独裁国家と変わりません。現在のような対応を続けている限り、安倍政権は国民の支持を得ることはできないでしょう。

 ここでは、弊誌7月号に掲載した、自民党衆議院議員の石破茂氏のインタビューを紹介したいと思います。全文は7月号をご覧ください。

言うべきことを言わないならば、議員でいる意味がない

── かつての自民党には、党内民主主義があり、自由闊達な議論ができました。ところが、第二次安倍政権になってから、そうした自民党の良さが失われているように見えます。

石破 我が党は、党内に様々な意見があり、様々な意見が戦わされるが、一度決まったらそれに皆が従う。そういう政党です。部会や調査会など、それぞれの場所で自由闊達な議論をすることが、本来、党の将来にとって必要なのです。

 ところが、最近はそうなっていないと言われます。官邸、党中枢が人事権を握り、選挙の公認権を握り、選挙の支援を差配しているからだ、小選挙区制度が問題だという指摘がありますが、小選挙区制度はいま始まったものではありません。制度のせいではないでしょう。

 郵政民営化を推進した小泉政権は、「郵政解散」を打ち、刺客を立てましたが、それでも皆、自由にものが言える雰囲気はありました。私のような反小泉の急先鋒でも、防衛庁長官に任命されました。自分の気に入らない人間でも、必要ならば起用した。役に立たなければ、すぐにクビになった。

 いまは、「はい。そうです」と言う人か、閣内に封じ込めておいた方がいいという人しか使わないと言われます。たしかに、「当選したい」、「いずれ大臣になりたい」というのは議員の心理としてはある。党中枢に逆らったら、選挙で応援してもらえないし、ポストにもつけないと思って、自由に意見を言わない人が多くなっているのかもしれません。

── 選挙の公認が非常に恣意的になっているように感じます。候補者のキャリアとマスクばかりが重視され、実績は十分考慮されません。

石破 小選挙区制を導入しているイギリス、カナダ、オーストラリアの議員の質が低いかと言えば、決してそうではありません。つまり制度ではなく、運用の問題だということです。

 宮澤内閣で私は農林水産政務次官を務めていましたが、1993年の内閣不信任案に賛成しました。第一次安倍内閣の際にも、総理に退陣を迫り、さらに麻生内閣でも、私は閣内にありながら、与謝野馨財務大臣らとともに退陣要求を行った。結局、歴代総理三人に「辞めろ」と言ったことになります。

 いずれの時もつらい思いをしましたが、言うべきことを言わないならば、議員でいる意味がない。官邸、党本部に異を唱えてダメならば、無所属で出ることもできます。私は当選10回ですが、そのうち無所属で2回出ました。……

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